表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ティア・イリュージョン  作者: おおまめ だいず
秘宝編
16/206

再会と約束

 シルバとアランとドーマが宿の部屋を予約している間、レオは病院へネネカの調子を見に行った。


「こんばんは、どうされましたか?」


 病院の受付人がレオに声をかけた。


「今、ネネカっていう人はこの病院にいませんか?」

「その人でしたら、2号室にいますよ。ご案内しましょうか?」

「いえ、大丈夫です。」


 レオはそう言って薄暗い廊下を歩いた。少し歩いて、2号室のドアを開けた。


「入るよ。」


 レオが部屋に入ると、ネネカがベッドに座って下を見ている姿が見えた。


「ネネカ?」

「ハッ!」


 ネネカが驚いた表情でレオの方を見た。そして、ネネカの瞳からはポロポロと涙が流れ落ちてきた。


「…レオ…さん……。」


 ネネカはそう言うと、レオに抱きついた。


「こんな夜中にどこへ行ってたんですか…?」

「ネネカ…、ごめん。君をおいて旅に出てたんだ。」


 レオはネネカの背に手を掛けて言った。


「心配…したんですよ………。」

「ごめん…。」

「約束…………いいですか……?」


 ネネカが顔をあげて言った。


「……うん。」

「絶対に私を一人にしないでください…。約束……です……。」

「分かったよ。絶対一人にしない。」




 しばらくして、レオとネネカは病院から出ると、宿に向かった。


「お、レオ!遅いぞ!」


 アランが手を大きく振りながら言った。


「ごめんごめん。」

「ネネカ、お帰り。」


 ドーマが優しい表情でネネカに言った。


「心配かけてすみませんでした。」

「へぇ、ネネカって言うんだぁ。顔はまぁまぁだね。…なんつって。」


シルバがネネカを見て言った。


「ああ、紹介するよ。さっき一緒に旅をしたシルバさんだ。」

「はじめましてシルバさん。」


 ネネカが頭を下げて言った。


「あ〜どうもどうも。そうだ、お前らこれから寝るんだろ?」

「はい。」

「明日、俺のギルドに来ると良い。紹介したい仲間がいるんだ。」

「良いんです?」


 ドーマが割り込んできた。


「ああ、町外れに木でできた2階建ての小さな建物があるはずだ。勝手に入っても良いから、いつでも待ってるぜ。」

「はい。今日はありがとうございました。」


 レオ達はシルバと別れ、宿に入った。


「いらっしゃいませ。予約されたレオさんとアランさんとドーマさんとネネカさんですね。B-18の部屋です。」

「ありがとうございます。じゃあ、もう遅いから部屋に入ったらすぐ寝よう。」


 四人は部屋で一夜を過ごした。




 次の日、四人はすぐに起きて、シルバの言っていた建物へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ