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ティア・イリュージョン  作者: おおまめ だいず
秘宝編
11/206

大蛇の腕輪

 レオはネネカを背負い、アランと共にドーマの所へ向かった。


「ドーマ!どこだ!」

「おい、レオ!!後ろから鱗蛇が追ってきてるぞ!!」

「アラン!前からもだ!」

「クソッ!こんな時に!!戦うぞ!!」


 アランは銅の拳で周りの鱗蛇を攻撃した。それと同時にレオは剣を出し、周りの鱗蛇を斬った。全ての鱗蛇は倒れ、レオとアランは走り続けた。


「ドーマ!どこだ!!いるなら返事をしてくれ!!」


 その時、レオとアランの目の前に、ブレイドスネークが現れた。


『ススススッ……。』

「くっ、マジかよ…。」

「アラン!避けて!!」


 ブレイドスネークが尻尾を大きく振り回し、アランに攻撃をした。だが、アランは攻撃を避けた。


「あっ…あぶねぇ……。」

「アラン!!しゃがんで!!」

「なっ!!!」

『シャャャアッ!』


 アランはブレイドスネークの尻尾の攻撃を受け、ものすごい勢いで壁に体を叩きつけられた。


「アラン!!」

「う…うぐっ!強い…。」

「…レ、レオ…。お前…。」


 その時、ブレイドスネークの近くからドーマの声が聞こえた。


「ドーマ!!」


 ブレイドスネークの下を見ると、ドーマが倒れているのが見えた。


「ドーマ!!大丈夫!?」

『シャアッッ!!』


 ブレイドスネークが尻尾を大きく振って攻撃してきた。


「うわぁぁっ!!」


 レオは攻撃を受けて壁に体を叩きつけられ、頭からは血が出てきた。


「うぐっ!!がぁぁっ!!」

「まだだぁ!!」


 アランは立ち上がり、ブレイドスネークに銅の拳で攻撃した。攻撃はブレイドスネークの腹に当たった。


『シャアアアアッ!!』

「……!!レオ!こいつ、腹が弱点だ!!」

『シャャアアッッ!!!』


 その時、ブレイドスネークがアランに噛みついてきた。アランは毒を受けた。


「うっ、……頭がクラクラする……。」

「アラン!!はぁぁぁぁ!!!」


 レオはブレイドスネークの腹に向かって、大きく縦に剣を振った。


『シャアッ!!』

「うぐっ、俺も行くぞ!くらえぇっ、”銅の拳”!!はあああっ!!」


 アランの攻撃がブレイドスネークの急所に当たった。


『シャアアアッ!!!』


 ブレイドスネークは倒れた。


「ドーマ!!大丈夫!?」


 レオはすぐ、ドーマの所へ行った。


「うっ、へへへっ。心配ない…。」

「お〜い、レオ!ブレイドスネークからアイテムが取れたぞ!」


 アランが大声を出して言った。そこには、大蛇の腕輪が落ちていた。


「これで二つ目の秘宝がそろった。」

「なあ、この装備は誰がつける?」

「ん〜。コレを装備すると、攻撃した時、一定の確率で毒属性の攻撃が出来るらしい。」


 三人は悩んだ。すると、レオが言った。


「ネネカに装備させよう。」

「何でだ?アイツは僧侶だから攻撃はあまり出来ないんだぞ?」


 アランが反対するように言った。


「でも良いかもしれないな。もしもの時に役に立つと思うし。」


 ドーマが言うと、レオはネネカの左腕に大蛇の腕輪をつけた。


「よし。町に帰ろう。もう時期夕方になるだろうし。」

「そうだな。」


 レオ達は洞窟を登って出た。




 すると、チャナ村の人々がレオ達の帰りを待っていた。


「おおっ!若いのが出てきたぞ!!」

「ただいま。」

「で、どうだった?原因は分かったか?」

「おう。クソデカい蛇がこの洞窟の中に巣をつくっていたんだ。」

「で、倒したのか?」


 三人は頷いた。すると、チャナの人々は大喜びした。


「そうかそうか。じゃあ、恩返しをしなくては。お前ら、準備をしろ。」


 チャナ村の村長がそう言うと、五人の村人が翼がはえた白い馬を三頭つれてきた。


「お前達には良いことをしてもらった。だから今回だけ、このペガサスでお前さんが来た場所まで連れてってやるからな。勿論、1セリアも払わんで良いぞ。」

「ありがとう村長さん!さぁパーニズへ帰るぞ。」


 レオ達はペガサスに乗り、パーニズに向かって飛んだ。ペガサスは大空を走っているようだった。


「なぁ、レオ…ネネカはまだ気絶してるのか?」


 ドーマがレオに言った。


「そうみたいだね。そのうち、目を覚ますと思うよ。」


 すると、ネネカが目をあけた。


「お、気が付いたか。」


 レオが優しい声で言った。


「こ、ここはどこですか?」

「今、ペガサスに乗ってパーニズに向かっているよ。」

「…と言うことは、ブレイドスネークを倒したんですか?」

「ああ、結構強かったぞ。」


 アランが自慢しているかのように言った。


「二人だけで倒したから、もっと強く感じたね。」

「お、レオ、ネネカ、アラン、下を見ろよ。」


 三人は下を見ると、パーニズが見えてきた。


「もうすぐ到着だぞ。」


 その時、レオ達が乗っているペガサスの足が地についた。パーニズに到着したのだ。


「よし、着いたぞ。」

「歩くより何倍も早かったな。」


 レオ達はペガサスから降り、パーニズの町に入った。すると、入り口付近で人がたくさん集まっているのが見えた。


「何があったのでしょうか?」

「何だろう、行ってみよう。」


 レオ達は人混みを掻き分けて、人々が見ていたものを目にした。


「お、おい……。」

「なっ…なぜ…………。」


 そこには、ハルタガ・アリーブ(ハルーブ)とマテラ・アーク(マーク)とパルぺ・オーレ(ペレ)とデルメ・ケーテ(メールケ)が仰向けで倒れていた。体のあちこちに土や血がついている。


「おい、お前ら!しっかりしろよ!!」


 ドーマがそう言うと、ガルド・デイラ(ガイゼル)がレオ達に泣きながら話してきた。


「もう…手遅れだ…。四人ともHPは0だし、動きも全く無い…。」

「そんな……。」


 その時、ネネカがショックで倒れた。


「ネネカ!!ネネカ!!」




 レオはネネカを背負い、病院へ向かった。ネネカをとどけたついでにアランの毒を治したあと、三人で教会へ向かった。


「………くそっ!こんな世界で、あいつらが…くそぉっ!!」

「落ち着いてよ。もう僕達には何も出来ないんだから。あの四人を見届けてやるしかないよ。」

「うるせぇ…。うるせぇ!!俺は悔しいんだよ!!あの四人は、何も悪いことはしてない!!それなのに…。」


 歯を食いしばるアランの瞳から涙が溢れ出てきた。


「…………僕、ちょっとクエストの報酬を貰いに行ってくるよ。」

「ああ。アタシは、コイツと待ってるからな。」


 レオは酒場に行って報酬530セリアを貰い、教会へ戻った。


「貰ってきたよ。このあと、晩ごはんを食べて宿に行こう。」


 レオと二人は酒場へ行き、席に座った。


「おいアラン!さっきレオ言ってただろ?いい加減顔あげろよ。」


 その時、アランが席を立った。


「もう我慢出来ねぇ!クエストを受けにいくぞ!!」


 アランがそう言うと、カウンターの方へ向かった。


「待ってよアラン!落ち着こう!」


 レオはアランを止めて、席に座らせた。


「なんだよレオ!俺はあの魔王に腹が立ってるんだ!!何度も言わせんな!!」

「でも、エレナス兵長も夜は敵が強くなるって言ってたし、休憩も大事だ!!出発は明日でも……!!」

「俺は!…俺はあいつらの仇が取りたいんだよ!!」


 その時、紅の衣を着た、一人の青年が口を開いた。


「へぇ~、面白そうじゃん。」

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