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あなたはだれ? 私は……

 こ、こんにちはっ!! いつものように、柊沙奈ですっ!!

 なんだか、凄いことになってます。


 というのも、凄い敵ががんがんやってきて。

 もうだめだーって思ったときに、美柚ちゃんが、凄い技をぶっぱなして、雑魚を殆どやっつけちゃいました。

 本当、あれは凄かったっ!!


 で、でもね!!

 あんだけ、凄いの発射したのに、ボスには、かすり傷一つ、煤ひとつ付けられませんでした。

 って、これって、ももも、もしかして、超ピンチってやつじゃないですか!?

「せ、先生、敵からなんか凄いの発射されましたよっ!! って、美柚ちゃん、逃げられないっ!?」

「落ち着いて、沙奈。あれくらい、カリスにとっては、カに刺されたくらいですよ」

 えっ? と思わず振り返る。

 って、あれ? 先生、それ握ってるの、操縦桿じゃないですか?

「うん。ついでだから、今後は僕が操作するよ」

「えっ? だって、ラインディーヴァは女の人じゃないと動かせないって」

「うん、そうだね。ラインディーヴァは女性にしか、操作できないよ」

 そういって、敵が美柚ちゃんへと放ったレーザーを、かばうかの様に前に出て、盾になった。

 と思ったら、あれ? すんごいバリア張ってる!?

 それよりも、凄く眩しいんですけど。

「ああ、そうなると、沙奈。僕は君に嘘をついた。ラインディーヴァには、変形する機構はついていない」

「あれ? でも、最初のときに人型に変形するって……」

「ラインディーヴァはもともと、戦闘機なんだよ。このカリスを基にして作った、最新鋭の戦闘機。それがラインディーヴァ」

「えっと……?」

「ちなみにカリスは戦闘機に偽装しているけど、本来の姿は戦闘機じゃない。君を驚かせないように、変形できることを伝えておいただけ」

「えっ?」

「でないと、今、こうして変形しているのに、あまり驚かなかったでしょう?」

 そういって、先生はぎゅっと私を抱きしめた。

 ……あれ? 何時の間にっ!?

「それに、こっちの方がしっくり来るよね?」

「言われてみれば、しっくり……きますね……あれ?」

 くすくすと耳元で笑われている。

「大丈夫、すぐにあいつを倒してあげるよ。『無敗の鬼神』の名は伊達じゃない」

「って、なんですか、その無敗のなんちゃらって!!」

「ほら見て、沙奈も見えるはずだよ。敵が何ランクなのか」

「えっ……」

 言われて気づく。敵の様々な機能と共に、ランクが表示されているのを。

「えっと、Aが、二つ?」

「そう。Aが二つでダブルエーって言うんだよ。ちなみに僕はスリーエス」

「えっ? それって、Aより強いんですか?」

「もちろん、Fから下はないし、Sはスーパーだからね。で、僕はそのSが三つもついてる。ね? 負けないでしょ?」

「いや、そういうわけじゃなくって、えっと……ええ?」

 なんていうか、なんで、私、こんなの見えるんですか?

 なんでわかっちゃうんですか?

 それに、なんで、先生に後ろから抱きつかれてるんですか!?

「せっかくなんで、沙奈分をいっぱい補給しとこうと思って。ほら、外に出たら、こんなことできないでしょ? こんなことも」

 私の頭をくるっと振り向かせて、甘い蕩けるような深い深い口付けをした。

「ん、今日はこれくらいね」

「こ、これく……らいって……」

 腰砕けて、ぼーっとしちゃったんですけど……そのっ!!

 先生はぺろっと舌舐めづりして。

「さてっと、本当にそろそろなんとかしないと、美柚ちゃんが暗くて深いところに行っちゃいそうなので、さくっと倒しましょうか」

 ちなみに私は、そのまま放って置かれてます。先生の横に出てきている椅子に座ってます。あれ? ここって、こんなコクピットだったっけ?

 いつの間にか、先生立ってるし、魔導書みたいなの、開いているし。

「沙奈はそこでゆっくり見ていればいいよ。後は僕が終わらせておくから。そのために、僕は呼ばれたんだからね」

 中に浮いた魔導書から、一ページを引き抜く。

「光と闇よ、我が元に集いて、その力の全てを解放せよ」

 えっと、それって、もしかして、呪文ですか?

 ふわあっと先生の周りが光と闇っぽい何かに覆われていきます。

 って、それは何ですか、先生!!

『クリムゾンウィング、カリスと接続終了しました』

「了解」

 えっと、あれ? 接続ってどういうことですか?

「美柚の着眼点は素晴らしいよ。全弾敵にぶっ放すってのも。ただ、固定されないと、攻撃がぶれて敵の弱いところに当たらない。それじゃあ、せっかくの攻撃も台無しだ」

 先生の目の前に、銃の引き金のようなものが現れました。

「だから、人型に変形したカリスとクリムを接続して、動かないよう固定した上で、無限大の力を敵にあげることにしたんだよ」

『出力最大チャージ完了』

「名づけて、サナスペシャルハイパークライマックススラッシャー。ジ・エンド」


 ちょっと待ったぁーーー!! 何気に私の名前付けないでください、そんな凄い技で!!


「え? 好きな人の名前を付けるの基本でしょ?」

 ちなみに、私が叫んでる間に……敵が消滅しました。

 残ってた雑魚も一緒に、全部、まっさらに。

「き、基本じゃ、ないですっ!!」

 気づけば、私はいつものカリスちゃんの座席に座っていて。

「副会長、やったよ、やったーっ!!」

 やってきた美柚ちゃんに両手を掴まれて、ぶんぶん振り回されて。


 こうして、私達は、平和な世界を取り戻したのです。


 えええええええええっ!?

ああ、すっきりした☆

次で終わりですよ?

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