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新しいラインディーヴァ

 先生や、ラインディーヴァの技師の人達とかとで、シミュレーション三昧の日々を送っています。

 もちろん、あれから数回、実戦もこなしてます。全て、私と美柚ちゃんとで、なんとか切り抜けたけど、まだまだ油断できません。

 そろそろ新しい武器とか欲しいなー。


 あ、どうも、こんにちは。柊沙奈です。

 大体は技師さんと私の二人でシミュレーションをしているんだけど、たまに先生や美柚ちゃんが来て、実践さながらの模擬戦とかもやっちゃってます。

 まだまだ先生のフォローが必要だけど……。

「柊さん、また腕をあげましたね!」

 技師の人にそういわれて、私もちょっと嬉しいです!

「そうですか? でも、まだ命中率が70パーセント。美柚ちゃんは90パーセントだから、もっともっとがんばらないと!」

「でも、普通の人は50行けるか行けないかくらいですよ? もっと自信を持ったらいかがですか?」

 なんていわれちゃうと、本当に顔が綻んじゃうよね。

「そ、そうかなー?」

 てへへーって、嬉しそうに頭を掻いてると。

「ここにいたんですか、柊さん」

「あ、先生」

 って、あれ? なんで笑顔がちょっと怖いんですか? 訓練に付き合ってくれた技師さんが縮こまっちゃってますよ?

「僕のいないところで、何話してたんですか?」

 だ、だから、プレッシャーかけないでください!

 もう、技師さん、がたがた震え上がっちゃってますよ?

「えっとですね、私の命中率が上がってきてるって話です。最初は60パーセントを維持するのが大変だったけど、ほら、70パーセントくらいに上げることができましたから」

 技師さんの前に出て、かばうようにそういいました。

「そうですか。なら、もう一度、試してみませんか?」

「へっ?」

 にこっと微笑んで、先生は私をシートに押し付けるかのように。

「沙奈。一拍置いて、撃ってみてください。そうですね、一秒待って、自分の狙う場所に撃つ感じですね」

 そう耳打ちしてきました。

「え? 一拍?」

 先生の指示により、技師さんは、再度シミュレーションを起動。

 私も終わったばかりなのに、もう一度、シミュレーションをすることになっちゃって。


 ………ええええええっ!!


「すすす、凄いですよ、これ!」

 技師さんの驚きに先生は、ちょっとドヤ顔で。

「ね、命中率、すごく上がったでしょ?」

「あああ、上がったってもんじゃないですっ!! うそ、私が、80パーセント越え……」

 あわあわとしている私の頭に、先生はぽんぽんと撫でてくれた。

 お陰でちょっとだけ、落ち着きを取り戻しました。

「慣れれば、90パーセントも夢じゃないよ。素質は十分にあるんだから。でなきゃ、パイロットにはなれないからね」

「きゅ、90……」

 ぼんやりしていると、校内放送がかかった。

『浅樹先生、2年の柊さん、至急、地下倉庫まで来てください。繰り返します……』

「さあ、行こうか?」

「え、あ、はいっ」

 なんとか、技師さんにありがとうを伝えてから、そそくさとその場を後にします。

 まだちょっと先生の機嫌が悪かったけど、手を繋いだら、いつもの先生になってくれました。よかったよかった。


「うーーーズルイー」

 目の前には、新型のラインディーヴァが鎮座していました。

 しかもカラーは赤。

 私のじゃないです。むー。

 ただでさえ、美柚ちゃんは、新型機を使ってたのに、新しくできたラインディーヴァちゃんも美柚ちゃん専用になっちゃってます。

「ごめんね。けど、沙奈が乗ってるカリスも良い機体なんだよ?」

 そう先生が耳打ちしてくれるけど。……そりゃそうなんだけどー。

「それで、望月。名前は決めたのか?」

 主任の先生に言われて、美柚ちゃんは答えました。

「クリムゾンウィング。略してクリムです」

 おお、格好いい名前!

 美柚ちゃんは会長と一緒に、新しい機体に挨拶をしています。

 愛しそうに触って、美柚ちゃんも会長も嬉しそう。

「私も新しいラインディーヴァちゃん、欲しいなー」

「うん、考えとく」

「なんで、先生が考えとく、なんですか?」

「あれ、言ってなかったっけ? 僕、ラインディーヴァの開発者の一人、なんだけど?」


「ふええええええっ!!!」


 そんなの、知らないってば! それに、先生は私の担任で、そのっ!!

「うん、それは表向きね。本当はラインディーヴァ製作者。ココに来る前まで、博士って言われてたよ」

 なんだってーーーーっ!!

 ラインディーヴァは、実は、先生が作ったもの、だったそうです!!

 ふええええええっ!!!

実はそうでした。ふえええ?

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