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変身効果も……太刀打ちできず?

 ど、どうも、その……こんにちは。

 沙奈です。

 ちょっといつもより、挙動不審なのは……えっと、気にしないでください。

 というかっ!!

 ついさっき、おにいちゃんズに変身させられてっ!!


 クセっ毛な髪が、つやっつやのキューティクル。

 ボリューミーさがナチュラルに一つに纏められていて、いつものヘアーとは全く違います。

 そして、目!

 眼鏡ないです! 生まれて初めて、コンタクトさせられました!!

 しかも妙に視界がクリアで怖いです!!

 ついでにいうと、皆、私を見ているのが、すぐにわかって、恥ずかしすぎるっ!!

 まだあるよ、顔!!

 リキ兄がナチュラルメイクとか言って、なんていうか、別人になってます、顔が!! でも、色はナチュラルに相応しい地味目な色でやってくれたので、先生方は気づいていないっぽいです。

 メイクしてるだろっていわれてないです。今のところ。

 それに体だって、私じゃないみたい!

 琉架兄に無理やりつけられた、矯正下着で、ナチュラルにぼっきゅっぼんです。ええ。まさか、背中の肉がまるっとなくなってしまうなんて、私もびっくりですよ、ええ。その代わりお胸がいい感じにふっくらして……こほんこほん。

 それだけじゃないの。さすが、矯正下着!

 矯正させるのは、体だけでなく姿勢までも矯正してくれるという、優れもの!


 …………ねえ、言わせて貰って良いかな?


 こんなん、望んでいなかったよ、お兄ちゃんっ!!


 ふあーーー!!

 恥ずかしいよう、注目されてるよ。

 で、でも、この変身で、何かが変わったら、それはそれで嬉しい……。


 恥ずかしさを堪えつつ、頬を染めながら、私はあの人を見つけた。

「か、会長!」

 しかも一人っ!

 チャーンスっ!!

 きゅぴーんと、私の瞳が光ります。


 すぐさま、びゅーんと会長の元へ行き、試してみることにしました。

「か、会長、こんにちは」

 そこ、何言ってるのなんていわないで!

 変身してるとはいえ、元はかわらないんだから。

「え? えっと、君は……?」

 どうやら、会長は私のことに気づいていないみたい。

「あ、あの、柊です。副会長の」

 そういうと。

「え? あああ!!」

 やっと気づいてくれましたか、会長!

 でないと、困ります、はい!

「その、いつもと違うから、驚いたよ。副会長」

 すみません、私もその、驚いている最中です。いろんな意味で。

「で、僕に何の用?」

 なければすぐに出かけるよと言いたげな台詞に私は慌てながら。

「あ、あの……もうすぐ、コンクールが近づいているので、その準備を一緒に手伝っていただきたいと……」

「ああ、あのコンクールね。でもごめん。その日忙しいから、また今度ね」

 ちょ、ちょっと待ってください!!

 忙しいから、また今度って!?

「忙しいって、何があるんですか?」

 私はすぐさま食らいつく。

「彼女の誕生日なんだよ、その日」


 か、かの……じょ……!?


「だから、美柚みゆの誕生日なんだ。そのパーティとかの準備が忙しくてね」

「いや、その……」

「本当に、ごめんね?」

「ごめんねで済むなら、警察はいりませんってば! 会長! 学園みんなの行事と、たったひとりの女の子のイベント、どっちが大事なんですか!?」

「もちろん、美柚の誕生日だよ!」


 その後、1時間論議しましたが、平行線を辿る一方で、論議にもなりませんでした。

 そう、結局。

 変身もその美柚ちゃんとやらの誕生日に、まったく歯が立たなかったのです。

 そんなこと、流石にお兄ちゃんズにはいえなかったので、まあ、なんとかなった……かも? というくらいしか出来ませんでした。


 そういうわけで、コンクールは先生の協力と友達の力を借りて、なんとか運営することができたのでした。


 っていうか、美柚って……誰っ!?

  

とうとう、彼女の名前が出てきました!

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