第二話 世界の勉強
ルイネルさんとの稽古を終えた僕はこの世界に来てからシーネルさんに与えられた自室へと戻っていった。
------------
自室に着いた僕はベッドに倒れこんだ。
「ふうー。気持ちいいー」
ゴロゴロしながら僕はこの一週間のことを振り返り始めた。
勇者召還されて真衣が勇者認定。僕がオマケ認定され、その後そのままお偉いさんの人の前に連れられこの国を頼むなどいろいろ言われたり、勇者としての力量をつける必要があるといわれ剣の稽古を初めて、ついでにこの国や世界についての勉強も初めている。
勉強して分かったことといえば、この世界の名前はネシスといい僕たちを召還したこの国の名前がグリザスというらしい。他にも大きいところで3つぐらい、小さなところだと二桁をゆうに超えるとか。
余談だが言語が通じるのは召還された時にそうなるようにしたらしい。ご都合主義でもある。
そうして僕と真衣はこの国、グリザスにいるわけだ
などと僕が1人考え事に没頭してると…
「ケイ、入るよー」
真衣がノックもなしに入ってきた。
「ちょ、入る時はノックぐらいしてよ!」
僕が文句を言っても、
「え?だってどうせケイのことだから1人で説明口調の考え事とかに没頭とかしてたんでしょ?」
…………ピンポイントで当ててきた。僕ってそんなに分かりやすい奴なのかな。
「そうだよ、なにか問題ある?」
「問題はないけど寂しいことだよ。それって」
寂しくはないよ。いつものことだし。別に寂しくはないよ。本当だよ。
「それはおいといてさ、なにか用?」
「あ、そうだった。またこの建物内の見学しない?ケイ」
[ぶっしょく]って……字を変えても意味はないよ。
「いいけどそれって今から?」
「そうだよ」
疲れてないのかな。この人は。
「後にしない?僕今疲れてるんだ」
「えー、なんで?。ここの探検は楽しいよー」
だから字を変えても意味はないよ。
ちなみに今僕たちがいるのは国の訓練施設及び宿泊施設のようなところである、その広さはだいたい国会議事堂ぐらいだと僕は思っている。そして真衣はヒマさえあれば僕を道連れにここを探索してる。そして僕は………
「ほら、説明口調の考え事する体力があるならいけるでしょ、いくよ~」
だから見抜かないで……って
「ちょ、痛い、痛い、痛い、足引っ張んないで。自分で歩くから」
と、結局僕は真衣に押し切られることに………
------------
「この前はどこ見たっけ?」
「前は一階と二階を見たよ」
「じゃー、今日は気分を変えて外の庭を探索してみよっか」
「いいよ、僕はどこでもいいし」
「それじゃーレッツゴー」
と、やたらとテンションの高い真衣とテンションがいまいち低い僕は2人で外庭の方に向かった。