第二話 状況の確認
謎の場所にトリップした僕と真衣は謎の人たちから一目散に逃げ出した。
……………………捕まった。三十秒ぐらいで。
「ハア~ケイの足がこんなに遅いなんて」
「いや、僕のせいだけじゃないよね!」
僕と真衣のコント(?)にも目をくれずただ話し込んでいる謎の人たち。どうしようかな。
「おい、君たちはどこから来た?」
あ、質問だ。どう答えようか……
「気づいたらここに来ました」
真衣!?
「なんか突然穴みたいなのに吸い込まれたんです」
正直に答えすぎだよ。ほら、なんか困ってるよ。
「そんなことよりあなたたちは誰ですか?」
ちょ、突っ込みすぎだよ。というかそんなことじゃないよ。ぜんぜん。
「これは失礼しました」
なんか謝ってるし
「我々はこの神殿で召還の魔法陣を作っていた者です」
微妙に答えてないな。
「なんの召還魔法?」
呑み込みはやいね。真衣。
「勇者の召還魔法です」
なんかどや顔で言ってるし。
「んで、それで呼ばれたとか?」
かまかけてませんか?真衣。
「いえ、それは違います」
「どうして?」
なんかさっきからこの2人しか話してない気がする。僕も関係者なのに。
「勇者の召還は今日ではなく、明日行う予定だったのですから」
……………はい?
「それって、つまり……」
これは僕
「誤作動とか?」
こっちは真衣
「はい、おそらくは」
…………そこ、決め顔でいうとこじゃない。絶対。