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ここちゃん、緑の野菜は謎だらけ!?

 皆さんは似ていて間違ってしまう物ってありますか?


 私は柑橘系を並べられると、どれがどれか全くわかりません。


 ここちゃんもずっと間違っている食べ物があるらしく、今日はどっちがどっちなのかはっきりさせてやると意気込んでいます。


「美波。ここにキャベツとレタスがありますね?」


「そうね」


「今から美波には、どちらかを指差してもらって、俺が瞬時にキャベツなのかレタスなのかを答えるから」


「わかった。連続で指差すから、ここちゃんもパパっと答えてね? じゃあいくわよ!」


 私はキャベツ、レタス、キャベツの順で指を差した。


「レタス! レタス! レタス!」


「何でよ! 二種類指差したのに、どうして全部レタスなのよ!」


「だってこれなら、全問間違えることないだろう? やっぱり俺って天才だよな!」


「天才はキャベツとレタスを間違わないわよ!」


 するとここちゃん、何やら両手を動かしながら、こんなことを言い始めました。


「キャベツってさぁ……」


「うんうん」


「お箸持つ方? お茶碗持つ方?」


「食べ物で、その覚え方したことないんだけど」


「わかった! 簡単なことだったんだ! 俺がキャベツと思ってる方をレタス、逆をキャベツって答えたらよかったんだよ! よしっ! 美波、もう一回頼む!」


 どうやら自分なりの解決策を閃いたようで、自信満々のここちゃん。


「じゃあいくわよ!」


 私はレタス、キャベツ、レタスの順で指を差した。


「こっちがキャベツだって思ったってことはレタス……だから、キャベツ! ん? 待てよ……あれ?」


 このままでは野菜が傷んでしまうまで続きそうだったので、私は冷蔵庫にしまいに行きました。


「ロールキャベツを思い出したら、どっちか分かりそうなのに、まぁそこがここちゃんなのよねぇ」


 ついでにお茶を淹れ部屋へと戻った私。


「俺が思ったのはキャベツ、だからこれはレタス。で、レタスって思ったから、やっぱりキャベツ。いやいや、待てよ……」


「まだやってたんかい!」


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