ここちゃん、謎解きはお任せあれ!?
ここちゃんが得意だというので、今日は謎解きごっこをして遊んでいます。
「俺に解けない謎はないからな。なんせ謎が語りかけてくるんだから。さぁ謎さんいらっしゃい!」
「それでは問題です。パンはパンでも食べられないパンは?」
人差し指と親指をあごに当てながら、いかにも考えている風のここちゃんですが、なぞなぞの初級編ともいえるこんな問題に、考える時間なんているのかと、こっちが疑問を感じてしまいます。
「わかった! 正解は、売ってないパン!」
「そ、そうね。食べられないんだけど、ほら、これそういうのじゃないじゃん」
「えっ! じゃあ正解なんだよ?」
「えっと、フライパン……とか」
えぇぇという表情のまま、納得のいかないここちゃん。
「フライパンが答えなら、問題はこうだろ。フライパンはたべられますか? 食べられませんか?」
もはやなぞなぞではなく、ただの質問では? と思ったが、ここは飲み込むことにする。
「じゃあ次は俺が謎を出す。美波に答えられるかな? では問題です!」
「かかってきなさい!」
「4x(6−y)−y+6は?」
「ん? 因数分解? 謎じゃないわよね?」
「なんだ美波、こんなのも分かんないのか? 時間やるから解いてみろ。待っててやるから」
ここちゃんが何やらごそごそしているので覗いてみると、数学のプリントを取り出し、そこには今出された問題が書かれていた。
「ここちゃん。それ宿題よね?」
「しゅ、宿題っていうか……あれだよ、あれ! 謎っ!」
「逆でしょ! 謎じゃなくて宿題! 教えてあげるから自分で解きなさい!」
こうして緊急ミッション『ここちゃんの宿題』が始まりました。
「こんなの習ってない! あっぶねぇ! ひっかかるところだったわ! なぁ美波! よく気づいたな。俺」
「授業中居眠りしてただけでしょ!」
「睡眠学習ってやつだな」
「その割に、ひとつも身についてないけどね」
「それは謎だな!? あっ! じゃあ先にそっち解いた方が……」
「いいから早く宿題しなさぁぁい!」
世界広しといえど、ここちゃんの思考ほど難解な謎はないでしょう。




