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ここちゃん、お勤め品と親孝行!?

「九、明日のお弁当なんだけど、何がいい?」


「母さんの作る唐揚げは絶品だから、唐揚げが入っていたら頑張れる」


「そう? じゃあ唐揚げにしましょうか」  


 明日急にお弁当を持って行かなくてはいけなくなったため、近所のスーパーに買い物に行く母親の荷物持ち要員で買い物に付き合わされている九。


 「只今より精肉コーナーにて夕方特売を始めます」


 店内のアナウンスが流れ、


「九、行くわよ!」


 言うが早いか、九の腕を掴んで精肉コーナーへ早足で向かう。


「いつもは安価な胸肉だけど、お勤め品ゲットできたら、九の好きなもも肉の唐揚げで作ってあげるわよ」


「マジか!かぁちゃん! ぜひ、ゲットして」

 

「九が、頑張ってゲットして。食べるのは九だもんね」


「おぉ! 頑張る!」


 張り切ってお勤め品のシールが貼られた精肉コーナーに飛び込んでいく九。そしてシールが貼ってあるお肉を吟味する。そしてその中からひとつを選び満足気に戻り、カゴに入れると


「九、胸肉の唐揚げで良かったの? お安いから助かるけど」


「かぁちゃん、間違えた。変えてくる」


「九、それも買うから返さなくていいわよ」


「うんうん、かぁちゃんが欲しいだろうと思ったんだよ。俺って親孝行な息子だなぁ」


「九、もも肉売り切れちゃうわよ」


「やべっ、俺の唐揚げ〜」


「いやいや、唐揚げじゃないわよ」


 肉のショーケースに駆け寄っていき、中を食い入るように見つめひとつを選び、


「かぁちゃん、あったぞぉ」


 意気揚々と自信満々に母親にお肉を渡す。


「九、それ「ささみ」なんだけどダイエットでも始めるの?」


「ほえっ?ダイエットしなくてもナイスバディだと思わない?なぁ、かぁちゃん」


「はいはい、もう自分で取ってきた方が早かったわ」


 そう言いながらかぁちゃんは、ショーケースに迷いなく進みひとつのパックを取り


「九、これがもも肉ね!」


 そう言いながら俺に肉を見せてくる。まぁ、知ってたけどな。


「九、買い物終わったら、アイス食べて帰ろうか?」


「やった!さすが俺のかぁちゃんや」


 無事にお肉も買え、親子の時間を満喫する九だった。


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