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結局。

結果として、僕が完全に魔力操作が出来るようになるのは10年以上かかるのだが、このときの僕は当然それを知ることはない。


出来の悪い生徒を、先生は長い目で付き合ってくれた。

たまにふらっといなくなったけど。

それはまた別の話。




魔力操作練習の傍ら、冒険者としての依頼をこなすうち、町の一部の人とも仲良くなった。8級の冒険者に受注できる依頼の種類は限られていて、大抵が町の人の困りごと解決を請け負うことになるからだ。


僕はエッちゃんと一緒に、町の清掃作業や、建設現場の作業や、買い物や、手紙配達や、木の剪定や、接客や、接客や、接客や、接客などを行いました。


え?接客が多いって?

そりゃあ、ねえ。エッちゃん顔がいいから、いい客引きになるんですよねー。仕方ない。

あと、僕も客引きなら手伝えたからね!リアル招き猫!右手も左手も効果はばつぐんだ!

来てくれたお客様にすりよって、サービスサービス。

あ、冒険者組合で僕によって来たあの職員さんも来たよ。すりすりしてあげたら、感極まってました。強面で威圧感たっぷりなお方だから、普段は動物から避けられちゃうらしい。

かわいそうになって、肉球サービスしてあげました。ぷにぷに。



あと、簡単な魔術を使えることにしてある(冒険者登録のとき)ので、それ目当ての依頼も多かった。

魔術を使える冒険者で、8級なんていう低ランクは極めて珍しい。みんなさっさと上のランクにあがるし、パーティーを組んだりして、上のランクの依頼しか受け付けてくれない。当然依頼料金もかさむわけで。


なので、接客の次に多かったのは、畑の水やりだったりする。

水場が遠くても関係ない。種別毎に適量を丁寧に、そして定期的に水やり出来るエッちゃんはとても重宝されました。



超イケメンで物腰穏やか、魔術が使えて、カッツ(猫つまり僕)をつれた低ランク冒険者。

どうよ、この情報過多。話題にならないわけがない。


当然、反感を買うこともあるわけだが。

やっかみ半分の噂は、大抵相手にされなかったみたい。まぁあれだけイケメンだと、多少難があったってどうってことないだろうが。

エッちゃんはどんな些細な依頼も誠実に対応したから。分かってくれる人もたくさんいて、そんな噂を否定してくれた。


あと、一般的にガラが悪いと言われそうな外見の方々とも割と仲良しだ。外見や依頼内容で差別せず、そして猫連れ。いわゆる裏社会の住人さんと関わることがあっても、立ち回りや礼儀には気を使うし、変に敵対行動を取ることもない。

こういう存在も、この社会には必要だって僕は思うよ。

その考えも尊重してくれました。


そのうち動物好き同士が盛り上がったりして、一緒にご飯食べてお酒飲んだりして。僕もお相伴に預かりましたが、何か?おつまみ系って味が濃くておいしーい。はむはむ。あぐあぐ。

たまにお返しもしたよ?だって狩りは得意たからね!




さて。

そんなこんなしているうちに、7級への昇級試験資格を満たしました。

明日は試験です!


僕の魔力操作の日課をこなしながら、エッちゃんと打ち合わせ中だよん。

魔素と魔力がごっちゃになってなかなかうまくいきません!ふにゃあ。



「明日の試験の内容について確認しておきましょう」


はーい。

ん?なんで僕が試験内容を確認するのかって?

冒険者はエッちゃんなのに?


はい、お答えします。

明日の試験、受けるのは冒険者登録をしたエッちゃんですが、基本的には僕が対応することになっている。エッちゃんが受けるなら楽勝でクリアしちゃうからね。

それにそもそも、冒険者になろうとした理由が、僕がこの社会の常識を学んで、観測手としての活動に生かすためだ。

だから僕がやらなきゃ意味がない。


「といっても、事前にわかっている事はあまり無いですがね。試験内容は毎回変わるようですし」


そう、時間までに冒険者組合の中庭広場に集合して、そこで試験内容が発表される。

いままでは、町の外で薬草採取とか、とある魔獣の牙を持ってこいとか、時間内に人探しをしろとか、まぁ色々あったそうだ。違法行為以外は手段を問わないケースも多く、また自分一人で解決するという条件が無いことも多い。だから大抵、真面目にやっていれば合格できる、らしい。


まぁ所詮は7級、8級の子どものおつかいレベルから、大人のお使いレベルになるだけなのだ。町の外の魔獣と戦うとか、そんな危険なことはする必要がない。さっき言った魔獣の牙だって、町中で普通に売ってる。探し方にちょっとコツがいるだけだ。

基本的な冒険者の心得を理解しているなら、8級から7級への昇級はそんなに苦労するものではないとのこと。

これは冒険者組合の職員さんから聞きました。



とまぁ、そんなわけで。

別段僕は緊張することもなく、特別な準備をすることもなく。

エッちゃんに簡単な冒険者道具一式を持ってもらうことだけお願いて、それでおしまーい。


ほら、一応僕強いし、目も鼻もいいから。

あちこち探検して町にもちょっとは詳しくなった。まっ大丈夫でしょ!


というわけで、おやすみなさーい。

あーもし町の外に出るなら、美味しい獲物捕まえたいな。試験関係ないけど。

町の料理屋さん、持ち込みで調理してくれるところとかあるんだよ。いい食材見つけたら美味しいごはん作ってくれるから、はりきっちゃうぞ!



では今日もエッちゃんの枕元で寝ます。寒いときにはお布団潜るよ?

やっぱりお布団はいいね。





猫は液体…何度見ても不思議…

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