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しぺしぺ。かしかし。

ガブガブガブガブ。

しぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺ。


あーーー。

バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ。


あーーー。

バリバリバリバリバリミシッミシミシバキバキバキッ!!!!


あ、やべ。木折れちゃった。ごめんね。



ふー。

んあーーーーーーーー!


スッキリしない。スッキリしないよ。いくら毛繕いしても爪研ぎしても。

だって仕方ないじゃん。むかつくんだもん。

もうやることないけどさー。なんもしないけどさ。アイツらに構うだけ時間の無駄だよー。無駄な時間も大事だけど。大事だから、こんなことに時間を割くのはもったいない。


ごろごろくねくね。からのダッシュ!ダッシュ!もいっちょダッシュ!大運動会開催中ッ!

くあぁあーー!!

ふあぁーーーっ!

ふぁあぁぁっ。


あ、眠くなってきた。寝よう。よし。起きたらやろう。

まずは寝よ。




「ちょっと、呼び出しといて放置しないでよ」


でろでろの表情で僕を眺めていたエッちゃんであるが、僕が寝る姿勢になって1分ほどたってから文句を言ってきた。反応が遅い。

じゃあエッちゃん、一緒に寝よ。お猫様の温もりを感じながら寝れるなんて最高よ?

のびーーー。あー疲れた。気がする。

やること放置して、とりあえず寝ます。猫だし。やる気なし。もう寝る。ふて寝します。くぁぁぅん。


「っ!いざ参る!」


なんだ参るって。いや、寝るんだって!吸うな!お腹吸うな!えっち!





朝が来たー。

あいつらが居なくなって、家である洞窟に戻ってきて、一夜明けた。いーい天気。あの子はまだぐっすり寝てるよ。昨日の件で疲れただろうから、今日はお寝坊さんだろう。



僕はいつもの日課をサボって、荷造りです。

エッちゃーん、次これお願い。


「君、結構人使い荒くない?」


なんだよー全然大したことないっしょ?ていうか「人」使い?可笑しくない?


「そこじゃない。まぁ確かに楽勝ですけど」


ならいいじゃん。あ、それも箱に入れて!保存食はあっち、薬は手元のバッグに。その革袋には水いれてー。あとこの石、お金になるんでしょ?こっちの袋に入れて隠して。そうそう、サイズ毎に分けて分散していくつか持てるように、うん。あー現金が少ないのが痛いなー。物々交換足元見られそうだしなー。


「ねえ、こんなに持てないでしょ。どうするの?」


え?そこはもちろんエッちゃん頼みだよ。これくらいオマケしてよ。てかこの世界の移動手段てどうなってるの?馬?馬車があるの?


「あー馬、馬ね、まあ馬っぽい生き物もいるけど、この辺はそれだと違和感あるよねー。こんなとこ走ってたらいい餌だよ。まぁ大抵はいい餌になっちゃうけどね」


あいつは?あのちっちゃいとげとげがついた猪みたいなやつ。あれなかなか美味しいからよく捕まえたんだよね。サイズ的にはちょうど良さそうだけど。


「あれは手懐けるの大変だね。やっぱりアレかな、君が知ってるので例えると、小型のドラゴン。馬サイズの。足速いし群れるしトップには従順だし。それなりに強いからねー」


そんなやつらがなんで人間の言うこと聞くのさ?不思議ー。案外大人しい生き物なの?


「そうそう」


エッちゃんはテキパキと荷造りを進めてくれている。や、手はあんまり使ってないね。浮いてるから。色んな物がふよふよ浮かんでは移動して、しまわれていく。

さすがエッちゃん。略してさすえち。だめだ略さないでおこう。さすがエッちゃん。よし。


しかし謎の偉い人は謎が多いね。これも魔法なのかしら。それともエッちゃんだから出来るのか。

僕も出来ないかなー。いいなー便利そう。猫はかわいいけど、細かい作業が出来ないからなぁ。猫の手も借りたいって、すっごく切羽詰まってるよね。うまいこと言うわ。




「てかそろそろ独り言っぽいのどうにかしたいんだけど」



「いやいや、君喋ってないじゃん。オレだけじゃん。どうみても独り言ぶつぶつ言ってる怪しい人じゃん」


そんなこと言っても。猫は喋れないよ。

逆にエッちゃんはどうして口に出してるの?念話みたいの使えるでしょ?今までずっとそれで話してきたじゃん。なんで?


「諸事情による!」


あっ、そう。


下らないことを話しながら、エッちゃんと洞窟内部を綺麗に片付けていく。

もうここには戻らないつもりだ。



今さらですが、今のエッちゃんには身体がある。今までは声しか聞こえなかったんだけど、お願いをした後、エッちゃんは実体を伴って現れた。僕のお願いを叶えるため、なんだって。




僕がエッちゃんにしたお願い事は2つ。

1つは、あの子に何があったのか教えて欲しい。

もう1つは、世界を旅するパートナー兼先生が欲しい、だ。


エッちゃんはお願いを聞いてくれた。

僕の先生は、エッちゃんだ。



なんか、僕はこの世界に猫として転生したんじゃなくて、エッちゃんが身体を作ったんだって。で、力の在り方とか使い方が、この世界の生き物とは少し違うらしい。だから、僕の身体をつくって力を注入したエッちゃんにしか上手く教えられないんだってさ。

ホントかな?本当はエッちゃんも旅がしたいんじゃない?


仕事ほっといていいの?って聞いたら、分体だから大丈夫だって。分体とはなんぞや。

いや、聞くと長そうだからやめとこ。

とにかく、人の身体でエッちゃんは現れたのだよ。



それはともかくー。

旅は道連れ。1人もそろそろ飽きたし、エッちゃんと一緒なら

困ることはないだろう。



そう、エッちゃんと二人旅。あの子は、連れていかない。


猫カフェって、空間を楽しむものだと思いませんか?(猫に構ってもらえないのッ)

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