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世界の為に死んでくれ  作者: ソラ子
第六章 食事会
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人の悪意

ーーー今日もまた、殺される。


アイルの言葉通りだ。


アストレア邸の地下へと伸ばした俺の魔力は、そこで何が起こっているのか、鮮明に伝えてくれる。


切り落とされる腕。引き裂かれる腹部。そして……相も変わらず無表情なプリュネ。


刃物を振り下ろす男と、黙って見ているプリュネの兄。


『不死の加護』。


そんな呪いを身に受けた彼女は、死ぬことはない。


だが、その苦痛は味わう事となる。


何度も、何度も、何度も。


何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。


ーーーこの世界に、神などいない。


……ならば。


プリュネの運命を決めたのは。彼女を苦しめているのは、神様だなんてあやふやな、手の届かない存在じゃない。


プリュネを苦しめているのは『あいつ』だ。


今も笑顔で刃物を振り下ろしている『あいつ』。どんな理由かはしらないが、プリュネを殺し続けている『あいつ』。


プリュネの運命を決めたのは神様じゃない。人の、『あいつの悪意』だ。


だと言うのなら。


「俺は……っ!」


小さく、だけど力強く拳を握った。

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