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主婦の暇つぶし  作者: oga
3/17

漫画喫茶

 マモルは、簡単に事情を説明した。


「……そのリモコンを押せば、爆弾が停止するんだな?」


「うん、だから急がなきゃ!」


 警察官は交番から車のキーを持ち出し、パトカーに乗り込むと路肩に付けた。

2人を後ろに乗せると、サイレンを鳴らし、新宿へと急行する。


「……で、犯人は西口のどの漫画喫茶にいるんだ?」


「ちょっと待って……」


 マモルが検索をかけると、西口だけでおよそ10店舗の漫画喫茶があることが分かった。


「嘘でしょ…… これじゃ、特定できないよ!」


 その時、さち子が呟いた。


「……マンボウ、じゃない?」


「いたの、さち子」


「し、失礼ね! そんなことより、犯人は頭にマンボウのぬいぐるみをかぶってたわよね? 安直な考え方だけど、マンボウ、っていう漫画喫茶もあるのよ」


 専業主婦で、暇な時間の多いさち子は、漫画喫茶に詳しかった。


「……本当だ! 新宿西口のマンボウ、ここだよ、きっと!」


「ナビをセットするから住所を教えてくれ。 あと、その店に連絡を入れて、お客を予め避難させておくんだ」


「了解!」


 さち子とマモルは同時に返事をした。






 現地に到着。

時刻は12:00で、爆発予告の15分前である。

先に車を店の前につけ、さち子とマモルが漫画喫茶のあるビルのエレベーターに入る。

警察官は、車をパーキングに止めてから合流予定だ。


「……何か、緊張してきたわね」


 エレベーターは漫画喫茶のある6階へと上っていく。

チン、という音がすると、扉が開いた。


「……行くわよ」


 一歩踏み出し、漫画喫茶内へと足を踏み入れる。


「……店の人も、避難したみたいだね」


 連絡を入れたのがおよそ1時間前で、すでに避難は完了していた。


「さち子、僕は部屋の1番から探してくから、後ろの番号から逆追いしてきてよ」


「……分かったわ。 もし、5分前に爆弾が見つからなかったら、諦めてここから出ること。 いいわね?」


「……うん」


 マモルに、軽口を叩く余裕はなく、素直にさち子の言葉にうなずいた。


(You〇ubeの映像には、黒いボストンバッグが映っていたわよね)

  

 そのバッグに爆弾が入っているに違いなかった。

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