表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
主婦の暇つぶし  作者: oga
12/17

核ミサイル

その時、マモルのスマホから、不快感のある電子音が鳴った。


「Jアラートだ!」


 Jアラートとは、北朝鮮などの国がミサイルを日本に向けて発射した際、国民に避難を促すのを目的に流すアラームである。


「今カラ15分以内二、ミサイルガ飛ンデキマス。 速ヤカ二避難シテクダサイ」


「どうせまた上空を通過するだけでしょ。 心臓に悪いからやめ……」


 さち子が言い切る前に、後ろから叫び声がした。


「まずいっ!」


 叫んだ声の主は、機動隊の男だった。


「君たち、さっきの動画、私もチラ見させてもらったが、恐らく、敵は北の発射したミサイルに核弾頭を詰んでいる!」


「……えっ、じゃあ、迎撃ミサイルで撃ち落とすの?」


 マモルが尋ねたが、機動隊の男は首を振った。


「確かに、海岸沖に迎撃ミサイルを設置してはいるが、命中精度はたかが知れてる。 撃ち落とすのは難しいだろう」


「そ、そんな……」


 マモルの手からショットガンが抜け落ちた。


(……考えてみれば、日本で核なんて作れる訳ないわよね。 あの漫画家が、北朝鮮だかどこかの国に、資金と情報を流していたんだわ)


 みな、一言も発する事が出来なかった。

しかし、機動隊の男が沈黙を破った。

携帯を取り出し、通話する。


猫星ニャンコスターか? 俺だ。 今から15分以内に核を詰んだミサイルが、恐らく東京に落ちてくる。 それより早く、ブルーインパルスで弾幕を張って、迎撃出来るか?」


「ブルーインパルス? 自衛隊か!」


 うつ伏せで、泣きべそをかいていたマモルが、顔を上げた。


「警察は自衛隊と連携を取れるようになっている。 恐らく、ギリギリ日本の上空で撃ちおとせるだろう。 猫星ニャンコスターの腕なら、な」


(ニャンコスターって言いたいだけでしょ!)


 そんなことより、上空で核を撃ち落として平気なのか? とさち子が質問した。


「問題ない。 核は、均等に並べられたウランと呼ばれる物質に、うまく中性子を当てて臨界現象を起こして爆発させる。 これを横からの衝撃で乱してしまえば、爆弾は起動しない!」


(……専門用語は分からないけど、ビリヤードみたいなものかしら?)


「核は我々が何とかするから、君たちは犯人を追ってくれ!」


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ