第7話 天才美少女ガンナー現る!!―7
「……ん? なんだこの音?」
唸るような地響きと、パラパラと天井から落ちてくる砂埃。
はじめは、何が起こっているのかさっぱり分からなかった。
黒い靄のドラゴンが暴れだしたのかと、誰もが思っていたはずだ。
だが、足元の床に入り始めた亀裂を見て、一斉に何が起こっているのかを理解する。
「ちょ、ちょっとこれ!? まさか、さっきの爆発の衝撃で――」
そうパメラが言い終わらないうちに。
突然、崩落し始めた床。
下りてきた階段に向けてみんな走り始めたが、床が崩れる方が早かった。
「な、なんでこんな目にばっかりいいいいいいいですわあああああああああ!!」
真っ先に落下したのは、一番奥に居たデンスである。
ランドはそれを見てチッと舌打ちをすると、デンスを守るように闇の中に飛び込んでいった。
「大変だナギっ、二人が!!」
「ああ分かってる、諦めよう!!」
さすが決断が早い……って見捨てるのかいっ!?
後方にいたナギとパメラは、なんとか床が崩れきる前に、階段に辿り着けそうだったが――
「ひゃっ!?」
階段に辿り着く直前、パメラは僅かな床の凹凸に足元を引っ掛け、バランスを崩した。
「ちっ、掴まれッ!!」
一足先に階段まで戻り切ったナギが、パメラに向かって手を差し出す。
パメラは一瞬意外そうにでナギの顔を見つめたが、
「あ、ありがとうっ」
素直に礼を言うと、差し出しされたナギの手を掴んだ。
――ように見えたのだが。
「あっ」
空を切るパメラの右手。
寸前のところで、足場が無くなる方が早かった。
行き場を失ったパメラの手は――偶然、空中にいたぼくの体を掴む。
「え?」
「あ、あんたっ、宙に浮けるんでしょおおおおおおおおおおおおおお!?」
ええええええええええええええええええええええっ!?
無理無理無理っ!!
宙に浮くことは出来ても人を持ち上げる力なんて、ぶたのぬいぐるみには無いからっ!!
「うええええええええええええええええええええええええええっ!?」
唖然として立ち尽くすナギの姿が、徐々に小さくなっていくのを見つつ。
ぼくの小さな体と意識は、為す術もなく闇の中に吸い込まれていった。




