第7話 天才美少女ガンナー現る!!―6
いきなりの目標発見に、逆にぼくらはどうすればいいのか戸惑っていた。
「はぁ? これが噂のドラゴンなのか?」
指を差すナギ。
突如現れたぼくら人間には目もくれず、ベビードラゴンはよちよち歩きで遺跡内を散策している。
ナギは怪訝そうにパメラを睨んだが、彼女もブンブンと首を左右に振るだけだ。
「い、いや知らないっ。冒険者は一人も帰還してないんだから、どんなドラゴンかまではさすがに私も分からないよっ」
ぼくの想像では、ドラゴンといえばもっと巨大で、大きな翼を広げて炎を吐いて回るような、そんなものだと思っていた。
ところが、目の前にいるのはどう見ても赤ちゃんドラゴンである…………あ、あくびしたかわいい。
「確かに、ドラゴンの姿が目撃されたとしか聞いてねぇけどよ……。お、行っちまうぜ?」
ランドが髭を撫でながら思案していると、ベビードラゴンは遺跡の奥に続く細い道へ進もうとした。
「ちょ、ちょっと待ってくださいましっ! 私たちはあなたに御用がっ」
すっかり目がハートになっているデンスが、その後をついて奥に入っていく。
その瞬間、ハッとナギが顔をあげた。
「お、おい待てッ! 単独行動は慎まないと――」
遺跡の奥から流れる妙な気配――それをナギは感じ取ったのだろう。
次の瞬間、ベビードラゴンの背中がパックリと二つに裂ける。
「へ?」
後を追っていたデンスの体がフリーズした。
ドラゴンの背中からは黒い靄のようなものが現れ、その靄は巨大な口を象ると、一気にデンスに牙を剥いたのである。
「これは――疑似餌かっ!?」
とっさにランドが駆け出したが、どう見ても間に合う距離ではない。
本性を現した黒い靄のドラゴン。
その口に、デンスが飲み込まれようとしている。
「い、いやあああああああですわあああああああああああっ!?」
「しょうがねぇ……なぁッ!!」
ナギの右手から、巨大な火球が放たれていった。
それはデンスの頭上を越えて、靄のドラゴンの鼻先に直撃する。
「びゃあああああああああああああああああああああ!?」
その衝撃で、ビタンビタンと勢いよく床を転がり戻ってきたデンス。
整えた姿が一瞬で埃まみれになっていた。
「もっとスマートな助け方はありませんの!?」
「ばーか、贅沢言うな。そもそも、炎が効く相手かも分からねぇってのに」
もうもうと立ち込める煙の中、鎌首をもたげる蛇のように、黒いシルエットだけが動いている。
ナギの言うとおり、火球により一撃は大したダメージになっていないようである。
「まぁ……火耐性を持つ相手だと、私はだいぶ不利ですわね」
「あれれー、それじゃあここは、天才美少女ガンナーである私の出番ってことカナ!? ……っていうか、あんたも魔法使えたの? しかも、結構な威力だったけど」
デンスに対する煽りをしっかり入れつつも、パメラはナギの力を不思議がっているようである。
「しかも、大した呪文の詠唱もせずに、ノーモーションであんな速度で魔法を撃てるわけ……?」
魔法の専門家からすると、やはりナギの“ゆうしゃパワー”は特殊な力に映るらしい。
妙な勘繰りをされ、少し困った様子のナギだったが、




