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第7話 天才美少女ガンナー現る!!―5

「うわー、なんかカビくさいとこだな」


「二千年近く前の、魔導帝国自体からあるとされている遺跡ですからね。それくらい仕方ないですわよ」


 ぼくにはその空気感は分からないが、ナギのしかめ面を見るに、相当居心地が悪そうである。


「なんだよその、魔導帝国ってのは」


「かつて、魔法が今のように定義付けされてなかった時代、魔法を使えるのはごく一部の極めて優れた才能を持つ者だけでしたの。今で言うと“魔導大国エインヘル”ですが、その前身として、かつては“魔導帝国エインヘル”が、このガルフロア大陸全土を支配していたそうなのですわ」


「“大賢者”と呼ばれる、特に優れた魔導士がいたらしくてね。っていうかそっちのお姉さんは、魔法に詳しいんだ」


「ええ。これでもちゃんとした魔導学院を卒業している、れっきとした魔導士なのですわよ?」


「ふーん……。まあ、潜在的な魔力は、天才美少女ガンナーである私の方が優れてそうだけど」


 いつの間にか、デンスとパメラの間でバチバチとした空気が流れ始めている。

 おーこえーと呟いて、二人の間に居たランドは後ろまで下がってきた。


「女の戦いってやつだな」


「ね、年長者なんだから諌めてくださいよ……。カビ臭いのは分からなくても、二人の間の空気が悪いのは分かります」


「バカ言うなって。女の争いの仲裁なんてのは、いくつになっても男にゃ出来ないことなのさ」


 がははと笑いながら言うランド。

 分かってはいたけど、パーティのまとめ役としては役に立たないなこの人!


「っていうか、お前も魔法使いなのか? なんかヘンテコな銃使ってたなそういや」


「お前じゃなくて、パメラよ! そうそうこの銃は、特殊な武器になっていてねー、予め魔力を込めておいた弾丸を射出することが出来るんだけどー」


 と、ナギに突っ込まれて話し出したパメラだが、そこでふっと我に返ったように口を止める。


「……やっぱ今の無し」


「は?」


「そういえば、まだ試作中だから他人に話すなって言われてたんだった……」


「試作中? つか言われてたって、いったい誰に――」


 何かを不審なものを感じ取ったのか、ナギはパメラに問いただそうとした。

 だがそこで地下への階段が終わり、目の前に開けた空間が現れる。


 それまでの岩肌と違い、床と壁はきちんとしたタイルで覆われていて、およそ二千年前の建物とは思えない綺麗さだった。


「わぁ!? なんか予想外にちゃんとしてるね」


「そもそも遺跡が現存するのは、当時の魔導士が遺跡自体に保存の魔法をかけているおかげですの。多少のことでは壊れないし、老朽化もほとんどしないのですわよ」


 どうやらぼくの想像よりも、魔法というものは奥が深くスゴイものらしい。


「じゃ、早速噂のドラゴンを探しに行く……よ……?」


 そう言って、質問から逃げるようにパメラが先陣を切った時である。


 いたのだ、そこに。


「か、かわいい……ですわ……っ!?」


 全長三十センチほどの、緑色のベビードラゴンが。

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