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第7話 天才美少女ガンナー現る!!―4

 翌日、ぼくらは一夜を明かした町から、歩いて一時間ほどの距離の殺風景な荒野に来ていた。


「本当に、こんなところに古代遺跡があるんですの?」


「それにドラゴンなんて、信じられねぇな……そういうのは、もっと由緒正しい然るべき場所ってのに棲むはずじゃねぇのか?」


 先を行くパメラの小さな背中に向けて、デンスとランドが口々に言う。

 そう、ルクスパレス王が出した勅命というのは、ドラゴンの討伐以来。


 昨晩、パメラはこのように語っていた。


『王都ルクスパレスは今、年に一回の“聖誕祭”の準備で忙しいの。そんな中で、王都からもそれほど遠くない領地内でのドラゴンの目撃報告でしょ? 聖騎士軍を出兵させる予定はあるらしいんだけど、それよりも先に現地の冒険者が退治できれば一番早いって考えみたいね』


 忙しいのは別の理由じゃないのか、と後でナギは皮肉げに語っていたが、とにもかくにもリンに近付くには千載一遇のチャンスである。

 もっとも、ドラゴンがどれだけ強大な魔物であるのかは、ぼくにはさっぱり想像もつかなかったが。


『もちろん、血気盛んな冒険者はとっくに遺跡に向かったけど、その誰もが未だに戻ってきてないみたい。私一人だって倒す自信はあるんだけど……ほら、さすがにちょっち、時間がかかっちゃうかもしれないでしょ? いや、自信はあるんだけどね!? 天才美少女ガンナーだからね!?』


 面倒くさいパメラの言い回しだが、要は不安なので誰かについてきて欲しいのだろう。

 お互いの目的は一致したので、ぼくらはひとまずドラゴンが目撃されたらしい古代遺跡までやって来たのだった。


「――シュー、おい、シューってば」


 そんな回想していると突然ナギに声をかけられ、びっくりして地面に落ちかけてしまった。


「何ぼーっとしてんだよ?」


「ご、ごめん考え事」


「はぁ? お前、昨日もデンスと夜遅くまでなんか話してただろ? 寝不足なんじゃねーのか?」


 ぎくっ。

 な、なんでそのことをナギが知っているんだ。


「ナギだって、朝早くからランドさんとドタバタやってるくせに」


「あれは寝首を掻きに行ってるからいいんだよ。つかそれより、この依頼どう思う?」


 それはいいのかいっ!

 ナギに私怨で付きまとわれているランドが可哀想になってきた……まあ本人も大して気にしてないし、あれはあれでいいのか。


「で、どう思うってどういう意味?」


「そのままの意味だよ。つまり、この依頼自体がルクスパレス王が仕掛けた罠なんじゃないかってことだ」


 つまりナギは、ルクスパレスに既にぼくらの情報が到達し、ぼくらを誘き出すためにこの依頼が出されているのではないかと、その警戒をしているらしい。


「でも、既にここに来た冒険者の人たちもいるんでしょ? 関係のない人を巻き込むのもどうかと思うし……時間的にも難しいんじゃないかな」


「ばっか、一国の王なんて、一般市民の一人二人が犠牲になることなんざ屁とも思ってねーよ」


「そ、それはナギだからそう思うんじゃないかな……」


「だけど、確かに黒の剣の伝令が王都まで戻って、さらに依頼を出した上にドラゴンの噂を立てるっていうのは、時間的には無理がある話だな。一応は、話に乗ってみてもいいか……」


 途中からナギはぼくの意見などどうでもいいようで、一人で話して一人で納得しているようだ。


「それじゃあ早速、古代遺跡に潜ってくよ」


 先頭を行くパメラが、地下へと続く階段の前で、たいまつに火をつけながら言った。

 階段の周囲には、風化した柱がいくつか立っている。


 恐らくかつては、地上にも建物が存在していたのだろう。

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