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第7話 天才美少女ガンナー現る!!―1

 路銀が尽きた…………。


 ぎゅるるるるるるるる。

 ぐおおおおおおおおお。

 きゅうううううううん。


 順番に、ナギ、ランド、デンスの腹の虫の音だ。


 しかもみんな腹が減りすぎてて何のリアクションもない。

 こんなにおかしいことがあったのに、黙々と街道を歩くだけである。


「やっぱりランドさんのが一番豪快で、デンスのは可愛い感じだね」


「るせェこのブタ!! 腹ァかっさばいて中のモツ喰うぞ!!」


「シュー様になんてこと言うんですの!! でもおなかの音まで褒めてくれるなんて、シュー様はとてもお優しい方ですわねっ!」


 軽い冗談のつもりだったが、思いっきりランドにキレられた。

 空腹って人を変える……今日のみんな怖い……。


「おいデンス。お前、あのパンコロってもう持ってないのかよ」


「汚いとか言って散々バカにしたクセに、ナギってば。パンコロはもう全部食べちゃいましたわ」


「ハァ!? あんだけの量あって全部一人で食っちまったのか!? 太るぞ!?」


「レ、レディになんてこと言いますの!? ほんっとサイテー、デリカシーなしのトーヘンボク!!」


 今度はナギとデンスの間で喧嘩が勃発している……。


 やっぱり、急造したパーティであるぼくらの仲ではこれが限界なのか……。

 このままでは……空腹で仲違いしパーティが解散してしまう……。


「やっぱり、このまま王都に一直線より、どこかの町でお金を稼いだ方が良さそうだね」


 恐らく、現状唯一まともに頭が回っているだろう、ぼくがみんなに提案した。

 なんてったってこの体、空腹とか疲労感とは無縁だからね。


「そういう……ことなら……町には……冒険者ギルドがありますわよ……」


「冒険者ギルド?」


「ええ……大抵は……酒場に併設されていて……色々な依頼……が……」


 そこまで言って、デンスはバタンと倒れ込んだ。


「ちょーっ!? 大丈夫!? デンス、デンスーっ!!」


「お前の犠牲……無駄にはしないぜ……!」

「おう、良い夢見ろよ……」


「ちょ!? 二人とも何ナチュラルに見捨てようとしてるの!? ねぇ、どっちかデンスのこと抱えてってあげなよ! ねぇ!?」


 二人ともこれ以上の負担が嫌なのか、完全に倒れたデンスを無視しようとしている。


 ナギはたぶん平常時でもこの態度だけど、まさか情には厚そうなランドまでもここまで冷徹になるとは。

 恐るべし空腹、だけどそんなこと言ってる場合じゃなくて、本当にデンスを助けてあげなくちゃ。


「なになに? この時勢に行き倒れってマジぃ?」


 その時だった、空腹という悪魔にすっかり取り憑かれた、ぼくらを救う女神の声がしたのは――



***



「ふーん。王都に急ぐあまり、食料も買うお金も無くなっちゃったんだ。変なのぉ」


 次に辿り着いた町の酒場にて。

 情けないことに、ぼくらは幼い少女に、全員分の夕飯をご馳走させてもらっていた。


「そうなんだよ、ごめんね、迷惑かけて。……っていうかさぁ」


 ガツガツ。

 モグモグ。

 ムシャムシャと。


 三者三様の食べっぷりで、ぼく以外のみんなは食べることに夢中になっている。

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