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第6話 パーティ結成!―9

「待て、貴様ッ!!」


 当然、黒の剣の構成員はナギを追おうとしたが、


「待ちな。これはヤツの策だぜ」


 ペトラルカが馬上から指示を出し、構成員が飛び出すのを止めた。


「ああやって俺たちを誘いだして分断し、各個撃破するのがヤツの目的だ。見てみろ、その証拠にヤツのファミリアと思われるブタはそこに浮いたままだ」


 え、いや、その、ぼくだって戦っているデンスとランドを放っておけないから、ここにいるだけなんだけど。


 馬上で偉そうにふんぞり返り、優雅に待ち構えるペトラルカ。

 その間にもランドとラウラの激しい剣戟の音が鳴り響き、デンスは何人もの構成に追い回されていた。


「……………………なあオイ、ブタ」


「なんですか」


「…………マジか?」


 溜めに溜めて、ペトラルカが放った言葉。


「あいつ、マジで一人で逃げるつもりなのか?」


 ナギの姿は、既に街道上で米粒サイズくらいにしか見えなくなっていた。


「そういう人なんです、すみません……。ぼくもそろそろ失礼させて頂きます」


 まったく……あのペトラルカという男は、ナギのことを全然分かっていない。


 やると言ったらやる。

 そういう男なのだ、ナギは。


 追撃を食らいそうにない距離まで高度を上げたぼくは、そのままふよふよとナギの後を追っていくことにした。


「ちょ、待てよ!? おい、追うぞ! ヤツらを追うぞー!!」


 ようやく自分達のことなど、ナギの眼中にも入っていないことに気がついたのだろう。

 馬に鞭を打ち、手下の構成員らを走らせて、ペトラルカはナギを追いかけ始めた。


「ええ!? わ、私はどうすればいいんスか!?」


 ランドと交戦中だったラウラは走り去っていくペトラルカに気を取られ、


「戦闘中によそ見をするなパーンチッ!!」


 渾身の拳骨をモロに側頭部に食らい、きゅう……と声を漏らしながらそのまま卒倒した。


「まあ、女性に手をあげるなんて最低ですわ!」


「バカモン、女だから拳で手加減してやったんだ。これなら大した痕も残らんだろう」


 ランドは紳士的なのかそうじゃないのかよく分からないことを言いつつ、そのまま大人数に追われているデンスに加勢していった。

 これなら、二人の方は何とかなるだろう。


 問題は、馬で追われたナギの方だが。


「はははっ! 所詮は人の足だ、走るにも限界があるだろう!」


 ナギは脇腹を押さえ、ぜーぜー息を吐きながら歩いていた。

 完全にスタミナ切れである。

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