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僕らは永久の謎追い人

 僕は先生とともに、魔除けの石が作り出した赤い通路に踏み込む。


 やっぱり不思議な旅は、大好きな先生がいなくっちゃね。

 

 おかしな夢のような、実際のような、別の世界の今に潜り込んだような、奇妙な一夜の僕の冒険はこうして終わりを告げた。

 

 興奮している所為か、全然眠たくはない。あとになったら、眠くなるかも知れないけど。 

 朝ご飯を食べながら、僕はこの一晩の体験を先生に話そう。

 

 朝食は、何がいいかな? 

 グラッドストン教授達と食べ損ねてしまったトルティヤサンドみたいな物は、頼んでもできないかな。

 それとも普通の、シンプルな物がいいだろうか。

 とろけるチィズトォストに紫のトレビスのシィザァサラダ、エッグスタンドに載って頭を割られた半熟ゆで卵。

 僕は朝食を思い浮かべつつ、先生と手を繋いでトンネルを出て、元通りホテルの部屋に足を付けた。

 

 その僕のお尻にはしっぽもなかったし、頭から三角猫耳も消えていた。

 

 ふう。確かに、これで今夜の出来事はおしまいらしい。

 

 それにしても。

 

 本当らしい部分と、良く分からない夢みたいな部分が混じりあっていた。

 一つ一つの体験も、謎めいている。

 まるで謎を追う旅だ。


 その謎は、いつか解ける?

 

 リルケやイリスに手紙で聞くとか。いいや、よけい混乱するに違いない。

 

 僕は手紙で思い出してポケットを探そうとするが、寝る前と変わらずホテル備え付けの部屋着姿だった。

 冒険のあいだ着ていた筈のスゥツの上下は、いつも通り壁にハンガァできちんと下げてある。

 

 ああ、ジョゼの住所も無しだ。

 

 あれが実際の出来事でも、蜥蜴人トカゲびと達が僕の住所を取り上げている可能性があるから、手紙は来ないかも知れない。

 

 ね、やっぱり謎だ。

 

 追っても追っても捕まらない謎。

 追いかけて捕まらず、グルグル回る猫のしっぽのよう。

 もちろんしっぽは捕まえられるけれど、捕まえてしまったら遊びは終わりだ。

 だから謎の完全な答えは、捕まらなくてもいいんだと思う。

 

 これからも謎を、追い続けられるように……。

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