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第二章 勇者の自覚

 

 床に寝ていたユウは、意識がないまま起こされて、柔らかいベッドのうえにその身を沈めた。

 優しい手つきで、毛布が掛けられた。

 薄く目をあけると、小窓から見える半月の淡い光のもとで、シスター服の少女が声をひそめて祈りをささげている。

 静かで、荘厳にして艶やかな光景。

(夢だ。俺は天使の夢を見ているんだ)

 彼はそのまま目を閉じた。

 

 朝日とともに目覚めたユウは、鏡に向かい、跳ねたプラチナの髪に櫛を入れ、いつもどおり、朝食の支度のために食堂へ出た。

 ホテル・ナギノの朝が始まった。

「おはよう。すこし遅いよ」

 おかみさんは宿泊客の朝飯を用意していた。

 ぬるいコーンスープと冷めたスクランブルエッグ、軽くバターを塗ったトーストの簡単なものだ。

 食堂に次々と腹を空かせた人がやってくる。

 ユウは、ふだんより多い客たちに膳を運び、熱いコーヒーを注いで回る。

 ひと段落ついたころ、ユウは思い切って、おかみに申し出た。

「おかみさん。すまん。今日これから休むわ。エリオのところに行かなきゃいけなくてさ」

「こんな忙しい時に! あんたが抜けたら困るよ。あんたの代わりのお手伝いを雇うお金がかさむでしょう。ふーん。昨日、エリオお嬢様と何かあったのかい?」

「ありあり。大ありだ」

「本当かい?」

 おかみは、ユウとエリオの間で恋の話でも進んでいるのだろうと勝手に考えて、彼の外出を許した。


 ユウの気持ちは焦っていた。

 予定していない剣術大会に出ることになったからだ。

 ほかにも、自分の身に、重大なことが起こっている気がする。

(あっ、あー! 思い出した。シエナステラのシスターが泊まっているんだ。俺の部屋で朝方に祈っていたのは、あの娘だ)


 駆け足で自室に戻ると、旅行カバンが目に入った。

「えっと、これ俺のだっけ? いや、違うな。シスター・ソラナのだ。荷物があるなら去ったわけじゃないよな。朝めし食べたのかな? あの子にもあの子なりの目的があって、この街に来たんだもんな。じゃあ探さなくていいよな。大丈夫だよな。遠いところから来られたんだからね、彼女は。俺は剣術大会の準備をしないと」

 さっそくユウは、剣と防具を借りにエリオ・ソフィーの屋敷に向かった。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 シスター・ソラナは、ソードスワードの街の広場の噴水の石囲いの上に腰をかけていた。

 尻の下にしっかりハンカチを敷いている。

 ユウ・ナギノはこの修道服を洗ってくれた。

(汚してはいけない)

 糊がぱりっと効いていて、気分がいい。

(ユウは床に寝ていた。わたしがベッドを占拠して悪かったかな)

 

 ソラナは噴水のしぶきが混じる清々しい空気を吸い込み、讃美歌を口ずさんだ。

 次第に、彼女の周りに人が集まり始めた。

 美しい彼女はいやでも目立つ。

 それは野ばらに咲く花に、花よりもずっと綺麗なアゲハ蝶が舞い降りたようだ。

「祈らせてください」

 散歩中の夫婦が彼女のもとにひざまずいた。

 ソラナはすこし戸惑った。

(ちゃんとしたソードスワードの教会の女神像を拝めばいいのに。わたしなんかで祈るなんて)

「あれはシエナステラの修道女ではないか?」

「シスター様の歌声だ。ありがたや」

 老若男女が彼女の前にかしずいてくる。

「あなたの絵を描かせてください」

 無精ひげを生やした若い男が興奮まじりに彼女に迫ってきた。

(やっかいなことになったわ……)

 ソラナは意を決して噴水の石垣の上に立ち、彼女の一番好きな讃美歌を大きな声で歌った。世間の人に聴かせるのは初めてだ。

 耳にするうちに、やさしい気持ちで満たされていく歌声だ。


 シエナステラ修道院は、彼女の歌をずっと閉じ込めていたのだ。

 それが今、世間の人にお披露目となった。

 彼女は拍手喝采を浴び、足元にたくさんの硬貨が置かれた。


「いっ、いい歌でした。とても感動しました」

 身体にタイトな【藍色の法衣】をまとう少年がソラナの前へ出た。

 藍色はトライアード教会を象徴するカラーだ。

 彼の声は、透きとおったアルトで、賛美歌の歌い手だろうとソラナは思った。

 彼は肩にチラシ紙が入ったカバンを下げている。

 金髪で長めの前髪をしっとりと撫でつけたミディアムヘア、子供らしいきめこまやかな肌をしている。

 少年のぎこちない笑顔は、ソラナに対してすっかり気おくれしている感じだった。

(トライアード教会の人間……、この子なら警戒を解いてもいいかな)

「わたしの歌、あなたは知っているでしょ。有名なものだから」

「いいえ、初めてでした」

 知ったかぶりをしない素直さにソラナは好感をもった。

「ぼくはアルト・プレヴィンと申します。はじめまして」

「シエナステラ修道院のソラナです」

 お互い藍色の服を身にまとっている。法衣はソードスワード市国のアルト少年のほうが、シエナ王国のソラナのものより濃い藍色をしている。

 少年の握手の求めに、ソラナは応じた。柔らかくて、しっとりとした手触りを感じた。

「シエナ……ステラですか! あのシエナ王国の有名な修道院ですね。おひとりですか。よければ街を案内しますよ」

 少年はソラナの顔とシスター服を見つめていた。

 トライアード教の衣服は体のシルエットがまるわかりなのだ。

(この子、私を誘おうとがんばっている?)

「数人のグループで来ていてね。いまは休憩時間で噴水のそばで、みんなと待ち合わせているところ」

「ソードスワードの教会にも、ぜひ立ち寄ってくださいね」

「時間があれば、になるけれども……」

「天啓祭では、何かお目当てがあって、おこしになったのですか」

「剣術大会」

 ソラナは即答した。

 少年は意外そうな顔をする。

(あっ、驚いちゃった? シエナステラの修道女が戦いに興味があるのはどうしてだろうって、普通は思うよね。旅行に来て羽目をはずしたいのだろうって思われるかな)

「ぼくは剣術に興味がないのですが。最後の大会になりますね。見ておいたほうがいいですね」

「最後の大会?」

「そうです。昨年優勝したのは、ぼくの街の市長のお嬢さんなのですが、残念ながら天啓の剣は扱えませんでした。いずれにせよ、天啓の剣は教団が管理することになりますよ」

 少年はすこし声をひそめる。

 教団に属する者同士の秘密の会話で、彼女との親睦を深めようとする。

「教団が管理?」

 ソラナは少年に話をうながした。

 この話は彼女も知らない。

「教団のある一派が、三つの神器を集めてですね、天啓の門を開こうとしています。その動きが活発化しています。天啓の剣のニセのオブジェと取り替えようとしています。ビラ配りをしている途中で教団の人といろいろ噂話をして知ったのです」 

 ソラナは真剣に聞き入る。

「ニセものを用意するのね……」

 ソラナはくすっと笑った。

(果たして、そうなるかな)

「剣がニセモノになれば、剣術大会の優勝者が、天啓の剣を抜くのに挑戦するイベントにも意味がなくなります。剣術大会は今年で終わりと言えるでしょう。ええと、それよりもですね。教会で合唱の催しがあります。ぼくもソロで歌います。ぜひ聴きに来てくださいね」

 アルトは案内のビラ紙をソラナに渡した。

「ありがとう」

(純粋に聴いてみたいと思う。キミの歌をね)


 ソラナは足元に視線をうつした。

「あの、落ちている硬貨。拾うのを手伝ってくれませんか?」

「はいっ」

 アルトはすぐに両膝を地面につけて硬貨をかき集める。

「けっこういっぱいありますよ」

 ソラナも長いワンピースの裾を折ってひざを曲げて座り、硬貨を拾いはじめる。

 アルトの視線は、ソラナの足と腰にあった。

 もちろん胸にも。

(……服のサイズが合ってないのかな)

 少年の視線を感じるソラナはそう思うしかなかった。

 自分が拾った硬貨を渡しに来たアルトにソラナは硬貨を押し返した。

「えっ? ぼくはいただけません」

「お小遣いにすればいいでしょ」

「結構ですよ。これはあなたの歌で稼いだものです」

「じゃあシエナの硬貨を」

 ソラナは、投げ銭に混じっていたシエナ王国のコインを一枚、少年に渡した。

 少年は快く受け取った。

 異国のコインがソラナと出会いの記念品になったからだ。

「シエナステラのソラナさん。また、どこかでお会いしましょう」

 二人はふたたび握手を交わした。


 ソードスワード家の邸宅

 

「ごめんくださーい」

 市国長が住む屋敷は、ホテル・ナギノよりもずっと大きい。

 ここでホテルを経営できるよなとユウは思った。

「ユウ、来たわね」

 青いリボンの白いブラウスに鉄の胸当て、刺突剣のレイピアを腰に差したエリオ・ソフィーが彼を出迎えた。短いプリーツスカートに白タイツとブーツを履いている。

 彼女はすでに稽古をしていたため、すこし息が上がっていて、ブラウンのくせ毛の髪と、彼女の肌から体温で熱せられた甘い匂いが立ち込めてくる。

「エリオ、俺をシードで大会に出してくれるんだよな」

「決勝大会に出られるのは八人。そのなかでシード枠は四人。これにユウも私も入る。あとの四名は予選を勝ちあがった人」

「そういう強そうな奴に当たらないようにできるか。お前のオヤジさんが根回ししてくれないのか?」

「今回は無理っぽい。だから実力で勝ったほうが早いじゃない?」

 父親と喧嘩したエリオ・ソフィーは、片目をつむり、ぺろりと舌をだした。

「話が違う。騙された」

 ユウはすこし怖気づく。

「天啓の剣を扱える人間がそんな自信もってなくて大丈夫?」

「ああ、俺は天啓の剣を扱えるさ。扱えるなりに剣の腕は落としていない。けど、今回は出るつもりがなかったんだよ。宿屋が忙しいんだ」

「あの胸が大きい女の子の世話で忙しいってこと?」

 エリオ・ソフィーは、蔑む口調とともに半目になる。

「ああ。そうだそうだ。俺はあの子の世話で忙しいんだ。お前に付き合う暇はねー」


「こらこらこら」

 二人の前にえんじ色の開襟シャツに紺色のジャケットスーツを着た女性が、つかつかと足音を響かせてやってきた。

「よお、久しぶり。ユウ・ナギノ」

 赤い髪のショートヘアの女性は、ユウに名刺を渡した。

 シマデ・ミカ。

 女性としては背が高く、目がキリッとして男っぽい。声もハスキーだ。 

「自分の店を構えたよ。武器ばかりでなくて美術品も扱っている。美のキュレーター、このシマデ・ミカをご贔屓に」

 美術家を名乗るシマデ・ミカは、ユウとエリオの剣術の稽古にもたびたび立会い、昔からの顔見知りだ。

 彼女は剣を持たないが武器防具に詳しく、ソードスワード家の武具のメンテナンスを請け負っている。

「さあ大会で勝てる装備を選ぶぞ」

 シマデ・ミカはシャツの襟を正し、誘うようにユウの肩をポンポンと叩く。

 その自然な仕草にユウはつられて、ソードスワード家邸内の武器庫に向かった。


「うわ、なつかしいな」

 ユウは庫内を見渡した。

 幼い時によくこの部屋に入って、エリオや友達と遊んだ。

 壁にずらりと並ぶ騎士像、オスのライオンや熊、壁掛けの鹿の首の剥製など、昔は不気味に感じたものだ。

 エリオの父が、名品にいたずらするとこの部屋に閉じ込めるぞと、遊びに来た子供たちを脅かしていたので、なおさら怖い印象が残っている。

 ユウは騎士像の剣を鞘から引き抜いて振り回した。

「さっそくおもちゃにしてるー」

 くすっと笑うエリオ・ソフィーも小さい頃のことを思い出していた。

「やっぱりいいものぞろいだぜ」

(こんなにたくさんの武具に囲まれていたら、エリオは武器フェチになるのもおかしくない。俺はエリオにとって、天啓の剣の付属物なのかな。もしも俺が剣を扱えず、幼馴染みってだけなら、いまでも彼女と付き合っていなかっただろう……)

「ユウに初めて見せてあげる。わが家の家宝、【ドラゴンスレイヤー】と【ドラゴンランス】よ!」

 おとぎ話で、大地を荒らしまわる火竜を退治した騎士たちが使ったとされるドラゴンシリーズ。

 ドラゴンスレイヤーは、刃が一メートル半ほどある長剣だ。

 細身だけれども持つと意外に軽い。

「ブレードを見ろ。火竜の血を吸ったために禍々しい赤みを帯びている、美しいだろう。ポイントはここ。柄に火竜の絵が彫られている」

 説明するシマデ・ミカの瞳はらんらんと輝いている。

 もうひとつのドラゴンランスは、火竜の喉を突いたとされる矛先と、仕留めた火竜の堅いあばら骨でしつらえた二メートル半もあるロングスピアだ。

「火竜なんて伝説の話でしょ。俺はロングソードで十分だ。ドラゴンシリーズはエリオが使えばいいさ」

「ユウ。君は優勝を目指す気はないのか? 参加予定の騎士たちの装備はもっといいぞ。対抗できるか? 最強装備で望むべきだ」

 シマデ・ミカは、ユウの両肩をがっしり掴んで説得する。

 細身のドラゴンスレイヤーは、長剣使いのユウにとってぴったりの武器だ。

「このドラゴンシリーズ、使ったら呪われそうだな」

「うちの家宝をコケにするのもいい加減にしなさいよ。手入れはシマデに万全にやってもらっているわ」

「コホン」

 エリオ・ソフィーの褒めにあずかり、シマデは得意げに咳をした。

「見なさい、この赤赤としたどす黒さ。手触り、ゾクゾクするでしょ……。特別にあんたに貸してやるってんだから、感謝なさい」

 エリオ・ソフィーは、ランスの刃を指で上下に撫でる。

 目つきがトロンとしていて極めて妖しい。

「やばいな、武器フェチ病が始まった。わかった。俺が使わせてもらう」

「はい、渡した。剣術大会で使うには反則すぎるくらい強いから。いままで、封印していたんだからね。それ使って負けたら許さないからね」

「お前も決勝戦に来いよ。来ないと返さないからな」

「うむ。やる気があってよろしい」

 シマデは機嫌よくパチンと手を叩いた。

「シマデ。わたしの防具はどうすればいい?」

「こんなのもあるけど」

 シマデは貞操帯を展示ケースから取り出した。

「それ何? 何何?」

「下半身の急所を守るやつか、守備力があがるならいいんじゃないか」

 エリオもユウも物を分かっていない。

「すーみませんでしたっ」

 突然シマデ・ミカは顔を赤くして深々と謝った。

「しっ、シマデさん? どうした」

「みっ、身につけなくてもいいのね?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ユウとエリオは屋敷の庭園にでた。

 あたりは夏の光を浴びて、うっそうと茂る草花の香りに満ち満ちている。

「さっそくドラゴンスレイヤーを持ってかかってきなさい」

 エリオはレイピアを構える。

 ユウは剣を手にとった。


 とたんに禍々しい瘴気が彼を襲う。

 この剣は本当に普通のものとは違う。

 全身の血液が溶岩のように熱く巡ってくる。

 エリオが繰り出す刺突剣を、ユウは片手でやすやすと受け流し、空振りでエリオをのけぞらせる。

「ユウ! いい感じね」

 エリオは、ユウの腕が明日にでも大会に出られるほどにキレがあるので顔をほころばせる。

「武器が強いんだ」

 腕組みをしながらシマデ・ミカは二人を見守る。

 ユウは自分が持つ剣に危険を感じた。

「エリオ、来るな!」

 彼は叫んだ。

「はっ? 特訓でしょ」

 彼女は怪訝な顔をして、再びユウに突き掛かる。

(この剣は生き物だ。俺の右腕がいうことを聞かない! エリオ、来るな!)

 赤みを帯びた刃は、エリオ・ソフィーが繰り出したレイピアをまっぷたつにした。

「力が……、制御できない」

 上から下に振りかぶった刃は、エリオの胴体を目掛けて切り返しにかかろうとしている。

「うああああ」

 ユウは渾身の力を込めてブレードを天空に掲げた。

 地獄の溶岩のような、どす黒く赤い光を、ドラゴンスレイヤーは反射している。

「はあはあはあ」

 ユウよりもエリオがとった行動のほうが不可解だった。

 驚いたことに、エリオは、身を投げ出してユウの刃を受け止めようとしていた。

 ユウはドラゴンスレイヤーをゆっくり下ろし、遠くの草むらに投げ捨てた。

「あぶねーじゃねーか。その態勢は。もうすこしでお前を斬るところだったぞ!」

 ユウは怒鳴った。

 ふーっ、と深く息をついて、エリオ・ソフィーは地面にひざをついた。

「あぶなかった。でも、ユウに斬られたいって衝動が起こったの。どうしてかわからない。どうしてかわからないけど、ユウに斬られてどうなってもいいって気分になった」

 エリオのそばにシマデが駆けつけ、タオルをかけた。

「ドラゴンスレイヤーの瘴気に、エリオお嬢様の気がおかしくなったのだ。わたしもかなり焦ったぞ。ユウ・ナギノ。霊験を持つ剣を装備してどうだったか? この剣を制御できるなら、お前の実力は大したものだ」

「危険すぎるでしょ。もし、俺がエリオを斬っていたら、どうなっていたんだ」

「わからない。でも、それでもいいって感じにさせられた……、だから身を乗りだしたわけ」

 エリオは息を切らし、顔を火照らせる。

「どうかしてるぜ」


 ユウはドラゴンスレイヤーを借りてエリオ・ソフィーの屋敷をあとにした。まだ、体が興奮で震えている。

 大会までの短い期間に、この剣を使いこなせるようにしたい。

「この剣があれば、かなり戦える。逆に相手を怪我させないか心配になるな。剣術大会に勝って、天啓の剣を手にしよう。勇者になろう。勇者って、混沌とした世界に現れて、乱れた世の中を救うんだよな。いま、この世は乱れているのか? 俺にはどうもそう見えない。俺の気づかないうちに、世の中は腐ってきているのだろうか。勇者となれば俺は人を救う立場になるのだし、天啓の門へ向かわなければならないだろう。天啓は俺に力を預けた。天啓とは何なのか。面白い。俺は天啓を探る資格を得るつもりだ」

 ユウの目つきは昨日とは違って力強く、瞳の色は、ずっと深く澄んでいた。




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