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第9話

パチパチパチ。


昨日みたいな盛大な拍手が上がる。

あたしは胸を張って堂々と不良たちの前を通り過ぎ、

用意されてる豪華なソファに座る。

まぁ、豪華ってほどじゃないけど。

あたしたち不良にはもったいないかも。

お、みたことない顔がちらほら。

こいつらが新入生ね。

あー、今年は女が多いわ。

嬉しいけど、戦力にならないと無意味だしな~。


「すみませーん」

甘ーい声がドアのほうから聞こえる。

この声は。

「百合ですー。遅くなりました」

やっぱり百合。

「で、後ろにいる子は?」

皆が警戒心いっぱいにならみつけているのは、百合の後ろに

隠れてる、誰か。

不良……じゃなさそうね。

「百合の従妹の月夜つきよです。実はいろいろあって……。

この子もうちに入れてほしいんです」

百合は申し訳なさそうにうだなれる。

そっちは後で聞くとして。

あたしが気になったのは別の方。

「月夜、あたしの隣に座りなさい」

こっちに来るように言ってみる。

ちらりと見えた髪がとってもきれいだった。

どうな子なのかな?

「は、はい!」

百合の背中からすっと出てくる。

なんだ、そこまで内気なわけじゃないのね。

「わ、私、宮部月夜みやべつきよといいます」

さらっと、腰まである金髪が揺れた。

染めてるんじゃなさそう。

あの金髪は自前ね。

少しウエーブのかかった髪。

すっごく綺麗。

そして、目。

透き通るような青。

海みたいに深いけれど、空みたいに鮮やか。

金髪に青い目。

この子、もしかして……。

「あなた、ハーフかなんか?」

近くまで来た月夜に尋ねてみる。

月夜はビクッと肩を震わせた。


「千影様!ハーフって言うのは禁句……」

「ハーフだなんて言わないでください!!」

百合の静止の声を上回るほどの大声であたしに怒鳴りつけた。

あ、あたし、何か変なこと言った?

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