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第16話

「これでほとんど終わったかな」


あたしは部屋をぐるっと見回した。

あたしの大切なものを机から取り出してダンボールに入れた。

もちろん、全部持って行きたいけど、迷惑になりそうだし。

だから、選ぶことにした。

あたしのアクセサリー、あたしのぬいぐるみ。

ダンボールにそっと詰め込んだ。


少し前に、渡辺さんに電話した。

渡辺って呼び捨てにするのもどうかと思って「さん」をつけることにした。

これならいいよね。

手紙の中には名刺みたいなのが挟んであって、電話番号もあった。

それを見て電話をかけた。

YESの返事をするために。


その次の日、渡辺さんが訪ねてきた。

細かい説明とかするために。

あたしが養子に行くのは1週間後になった。

1か月ぐらいがいいのでは、と渡辺さんは言ったけど却下。

だって決心が鈍る。

行きたくないって思ってしまう。

だから、早いうちに行きたかった。

あたしが選んだのは、1週間だった。



残り、3日。

あと3日であたしはこの街からいなくなる。

残されたのは3日間だけ。


さぁ、そろそろ学校に行かないと。

また遅刻しちゃう。

あの鬼センセーもみられなくなるのか……。

わざと遅刻しちゃおうかな。

悔いのないようにしとかなきゃ。

時間は巻き戻せないんだから。

そういえば、百合にあのペン返しておかなきゃ。

月夜にあげようと思って買った髪留め、渡していない。


やることがいっぱいあるね。

今のうちにおわらさないと。

あとは何が残ってるかな?


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