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伝えられないこの気持ち

一次創作を投稿するのは始めてなので温かい目で見てもらえると助かります。

GWのある朝、目が覚めると嗅ぎ慣れた女性の匂いが鼻をかすめる。

僕の名前は坂本健太、高校2年生だ。

隣ですやすやと寝ている彼女の名前は東堂咲。

同じ高校2年生で同じ学校に通っている。

彼女とは小さい頃からの幼なじみでもあり添い寝フレンド通称ソフレの相手でもある。

どうして僕達がそんな奇妙な関係になったかと言うとそれは去年に遡る・・・・・










高校1年生の秋ごろ


今日は彼女は病院へ行き、月に一度の定期検診があり夜まで終わらないので、部屋で1人ゲームをしていた。


「さみしいなぁ」


そんなことを1人呟きながらゲームを進める。

咲ちゃんは体が弱くて、学校もよく休んでいるのだが、そんな日は彼女の家に遊びに行ってるので、会えないのは定期検診の日くらいである。


ピコンとLINEの通知オンがする。

咲ちゃんからだ。


『今日会える?健太くんに会いたい………』


彼女に会えると知り嬉しい反面、最近あまり体調が良くなかったため、病院でなにかあったんじゃないかと不安にもなる。


『会えるけど、どうしたの?なにかあった?』


『あったけど会ってからでいい?』


『わかった』


僕はすぐにゲームをやめて隣に住む彼女の家へと向かう。

合鍵を使って彼女の家におじゃまし部屋の扉を叩く


コンコン


「咲ちゃん入っていい?」


ガチャ


「急に呼び出してごめんね」


「大丈夫だけど、どうしたの?病院でなにかあった?」


「なにかあったってほどではないんだけど、睡眠時間が短いのと質もあまり良くないのが不調の原因っぽい」


「おおごとじゃなくて良かった」


「けど珍しいね、普段はLINEか次の日に話すのに呼ぶなんて」


「それはその………」


「???」


「お医者さんに睡眠の質を上げるために信頼できる人と寝てみたりしてはどうですか?って言われて……」


「え?」


「そのいろいろ試したんだよ!睡眠薬使ったり、お母さんと寝てみたり、ぬいぐるみ抱きしめたり、いっぱい運動したりとか、やってみたんだよ」


そんな言い訳みたいに言わなくてもいいのに。


「う、うん」


「そ、そのーーー健太くんと寝てみたいなーーって」


10cmほど背の低い彼女から上目遣いをするように頼まれる。


「僕と?!?!」


「ダメかな」


そう言いながら少し泣きそうな彼女見ると、なんだか僕が悪いことをしたみたいで、悪い気持ちになる。


「小学校の頃とかお泊まり会とかしてたから、僕はいいけど咲ちゃんは本当にいいのかなーーーって」


「じゃあしてくれるってこと?!」


彼女は満面の笑みで言った。かわいい


「うん」


「ありがとう……」


「今さら何を言ってるのよ!咲ちゃんのために今までどれだけやってると思うのよ!!こんなこといくらでもやってあげるよ!!」


「健太くん」


「いつも本当にありがとう」


「泣かないで」


「卑屈にならないって決めたでしょ!前向いて!」


「そうだったね!泣かないから、もう少しだけギューさせて」


「もちろん」


久しぶりにギューをした彼女はとても小さく見えた。


「久しぶりにギューしてもらった」


「して欲しかったのなら言ってくれれば良かったのに」


「だって高校生で体調崩してギューしてほしいなんて言えないよ///」


「何歳でも体調崩したら、甘えたくなるでしょw気にしなくていいのにw」


「じゃあこれからはいっぱいギューしてもらうね!」


「………///」


「健太くん?」


「その面と向かって言われると恥ずかしいというかなんというか…」


「あああごめんね」


慌てて咲ちゃんは僕から離れて気まずそうな顔をする


「もう大丈夫?」


「やっぱりもうちょっとだけ」


10分後


「健太くんありがとう!」


「じゃあ一回服とかとってくるね」


「それなら大丈夫だよ!さっきかみとくんのお母さんに持ってきてもらったから」


「え?そうなん?」


「ってか最初から泊まること決まってたんかいw」


「いやその私は[泊まらないかもよ?]って言ったよ?けどうちのお母さんと健太くんのお母さんが[咲大丈夫よ][健太は泊まるよ絶対]って口を揃えて言うから」


「つまりお母さんたちにはバレバレと添い寝を断らないことは」


「wwwwwwwww」


コンコン


「咲ー」


「はーい」


咲ちゃんがドアへと向かう。多分お母さんだろう


「ご飯できたから話にキリがついたらきてね」


「じゃあ行こっか!」


「うん」


「お母さん今日のご飯なーに?」


「今日は肉じゃがよ。今日は病院だったから軽いものがいいかなって」


「わーい楽しみ」


食事シーン


「いただきます(まーす)」


「おばさんの料理ほんと美味しいですよね!」


「いつもおべっかが上手だこと」


「www健太くんは最近どうだい」


「昨日の今日で特にないですよwww」


「それもそうだなwww」




「強しいて言うなら、咲ちゃんと1週間くらい学校に言っていないんで寂しいくらいですよ」


「だってよ咲」


「お母さんうるさい///」


「仲がいいことはいいことよ」ガハハ


「それはそうと2人はいつになったら付き合うのだい」


「ちょっとお父さん」


「僕と咲ちゃんはそういう関係じゃないんでwただの幼馴染ですよ」


「おっと野暮なことを聞いてしまってすまないね」


その後たわいのない話をし


「ごちそうさま(です)」


「洗い物手伝いますよ!」


「健太くんいつもありがとねーー本当にいい子」


「こちらこそ今週は毎日食べさせてもらってすみません」


「いいのよー」



そして部屋へ戻る


「お父さんがあんなこと言ってごめんね」


「まぁこの前咲ちゃんも言われてるしお互い様でしょ」


「それもそうだね」


「それはそうと咲ちゃん」


急に咲ちゃんの目が泳ぎ出す。こいつ何するか気付いてるな。


「うっ勉強はやだよ……」


案の定気付いてた。まぁやることに変わりはないが


「勉強するよーーー」


「イヤーーーーーー」



2時間後


「数学やだ…二次不等式意味わからん……」


集中力が切れたのかぶつぶつと口にしているので、ここら辺で機嫌でも取ってみるか。


「ほらあとちょっとだから頑張ろ!」


「もういや……」


彼女は何かを思いついたのか笑みを浮かべる。なんとなく嫌な予感がする。


「かみとくんこれ頑張ったらよしよしして!」


ふぅ思ったよりも普通で良かった。


「それで頑張れるならするけど」


「やったーーー頑張る!」


15分後


「①と②を解くとa=3 b=-6 これは条件を満たす!どう健太くん!!」


「どれどれ」




「うんあってる!お疲れ様!」


彼女への労いも込めて優しく頭を撫でる。


「よく頑張ったね!えらい!」


「えへへ」


「もっと撫でて!」


「はいはい甘えんぼさんだね」


少し手荒な手つきで彼女を撫でる。







「これくらいでいい?」


「うん!じゃ健太くんも」


「///」


「健太くんは本当にえらいねーーー」


「もういいよ///」


コンコン


「はーい」


「お風呂沸いたから健太くんからどうぞー」


「ではお言葉に甘えて」


水位残して浴室へと向かう。




「お母さんニヤニヤしないで!!」


「あらバレてた」


「もぅお母さんどっか行ってよ」


「はいはい」


小さくてあまりよく聞こえないがおかあさん何か悪いことでもしたのだろうか?

まぁあいいか




ザブーン


お風呂借りるのは小学生以来かーーー久しぶりだけど落ち着くなーーー低学年までは一緒に入ってたっけ?咲ちゃん泡むっちゃ苦手だったなー


にしても今日の咲ちゃん甘えん坊だなーーーこれから添い寝するのに耐えられるかな?

可愛いんだからもう少し自覚持ってほしいんだけどなーーー……








「あがったから咲ちゃん入っていいよーーー」


「はーい」


しばらく勉強をしていると咲ちゃんもお風呂から上がって隣に来ていた。

よく見てみるとどこか虚のような目をしている。


「咲ちゃんのぼせてない大丈夫?」


「え?大丈夫大丈夫ちょっと入りすぎちゃったけど大丈夫だから///」


そんなにあわててなにかあったのか?

まぁわかんないからいいか

それよりも咲ちゃんのお風呂あがり

かわいいというかなんというか

ちょっと色っぽいというかえっちじゃない?!

しかも照れた顔で言わないでいろいろとクルから


「それならいいけど///」


その後はそれぞれの時間を過ごし


「健太くんそろそろ寝る?」


「そろそろ寝ますか」


「はいっ」


そういって彼女は体の前のスペースをトントンと叩く

咲ちゃんのそれは思春期の僕には刺さる

それ以上はやめてくれ

っていうかベットが広くて助かった


「こうやって2人で寝るなんて久しぶりだね」


「そうね〜4年ぶりくらいかね?」


「最後にお泊まり会したの小学5年生だっけ6年生だっけ?あれ以来なんだかんだで泊まってはいなかったよねー」


「まぁお隣同士だったし無理して泊まる必要もなかったからね」


「そうだね〜じゃじゃあ失礼します///」


「はい///」




咲ちゃんに背中を向けてはいる


「咲ちゃんおやすみ」


「うんおやすみ」


ポチッ


ピー


やばいどうしよう寝れるかな?てか僕と同じにおいが後ろからろするのやばい本当にいろいろとまずい









朝目が覚めると目の前には咲ちゃんがおりびっくりして飛び起きる。


「うわーー!おはよう咲ちゃんなんでここに?って昨日添い寝したんだった」


「おはよう!健太くん」


「咲ちゃんもしかしてむっちゃ元気?」


「うん!!ここ1年で一番調子いい!!」


「ほんと?それは良かった!!」


正直僕と寝たところで変わらんだろとも思っていたけど、1人側にいるだけで、寝付きって全然変わってくるのだなぁーーー


















回想終了


っとこんな感じであの日から咲ちゃんは朝から元気な日が多くなって、学校休むこともかなり減ったため、僕たちは添い寝フレンド兼幼なじみとなったのだ。


「今日も咲ちゃん可愛いなーーー」


そんなことを思いながら咲ちゃんを眺めていると、ゆっくりと瞼のカーテンが開いてくる。


「んっ」


なんですかこの天使は?いや女神かいやどっちでもいいか。

ほんとこの子は可愛いなーいつか僕だけのものにならないかなーーー


告白すればいいだろって?

そんなことはわかってるし多分だけど告白したら付き合ってくれるとは思う。

っていうか正直彼女が僕に恋をしていなくても付き合ってくれる自信はある。

これまでほとんど一緒の時間を過ごしてきたし、彼女は僕がいないと多分まともに生きられない。

驕りかもしれないけど、それくらい彼女の中は僕が彼女の人生のほとんどの割合を占めていると思う。

だからこそ半ば無理やり付き合わせたくはない。

彼女が僕にちゃんと恋してくれるまでは………


あと振られたら僕自身が立ち直れない自信があるし


告白できないんだよ僕たちは、近づきすぎた。

だから僕に今できるのは彼女を自立させること。

そして目標は自立させて世界を見てもらって、それで僕のことを好きになってもらうこと。

そのためにも今は彼女の寝顔をこうして眺めているのだ。




「健太くんおはよう」


「咲ちゃんおはよう」


今日もこうして2人の物語が始まってゆく









ーーーーー続くーーーーー





おまけ




「親の苦悩」




『今日お宅の子借りてもいいかしら?』


『いいけど久しぶりだね!』


『そうね〜小学生以来だねー』


『にしてもどうしてうちの子を急に?』


『咲最近特に寝付きがよくなかったり睡眠時間が取れてないのよ。それで体調も崩しがちで今いろいろと寝れないか試してるのだけど、健太くんと添い寝したらどう?って』


『あら!それはいいね!2人が付き合うのも早くなるだろうし!』


『ほんと早く付き合わないのかね〜』


『健太、咲ちゃんが断れない状況で告白するのは違うだのなんだの言ってるんだけど、ありえなくない?』


『なにを言ってるのだろうね?その状況にさせてる時点で咲ちゃんは健太くんのものだし立派な恋じゃないのよ。早く付き合わないと時間がもったいないよね〜エマから告白してもいいのに』


『ほんとね〜あっ今日のお泊り先に荷物持っていっとこうか?』


『そうしたほうが面白いわ』




夜中


『こんな近づいちゃって付き合ってないってなんなの?』写真付き


『ないす写真!!ほんとなんなんだろうね?』


『ね!』






ーーーーー終わりーーーーー


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