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レジェンド探偵 ASAKURA ~俺のハードボイルドに触れると火傷するぜ(俺が)~  作者: Sakamoto9


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第66話 鉄板

「えっと、シェフ一押しグルメセットください。これって、何人分ですか?」


「お二人様以上で、人数分ご用意できますよ?」


「じゃ、2人分で。」


「グルメセット2人前ですね、承知しました。お飲み物はどうしますか?」


「アタシはビールお願い。で、こちらにはバーボン・ロックで。」


「あ、すみません、バーボンはご用意してなくて・・。」


「あらら、貴方、飲み物はどうする?」


「バーボンが無いなら仕方ない、オレもビールにするよ。」


「じゃ、ビール2つで。」


「お飲み物はビールが2つですね、承知しました。ビールでしたら、こちらのおススメメニューの燻塩くんえん小魚の鉄板炙りは如何ですか?」


「小魚? アタシ食べたいな、頼んでいい?」


「あぁ、良いんじゃないか。」


「じゃ、それもお願いします。」


「承知しました。今ご準備しますので少々お待ちください。」


店員が席を離れるて少しすると別の店員がビールのジョッキをもってやってきた。


「お待たせしました。ビールが2つですね。こちらが突き出しの丸豆の塩茹です。 鉄板、火を付けますね、熱くなるので気を付けてください。」


カチカチカチカチ・・ボッ。


店員が鉄板に火をつける。


「あ、こちらの丸豆はこのままでも食べられますが、鉄板で少し焦げ目がつく位に焼いて頂くと、甘味と香ばしさが増しますのでお試しください。」


そういって店員が戻っていった。


「なるほど、突き出しからして自分で調理ってことか。こだわってるな。」


「ねぇ、祝勝会でしょ? 乾杯しようよ。」


「あぁ、そうだった、その訳の解らない会だったな。 まぁ、事件の解決に乾杯だ。」


「かんぱーい。」


「ぷはー。もちろん、バーボン・ロックが世界で一番旨い酒だが、冷たいビールも、その次位には旨いな。」


「ねぇ、余計な言い訳抜きで普通に、旨いなーとか言えないの? それとも素直に何か言うと死んじゃうの? 貴方って。」


「いや、素直に2番目に旨いって言ったろ。それより、早くこれ焼けよ。自分で焼きたかったんだろ?」


「なんか言い方が気に入らないけど、まぁいいわ。 焼きましょ。 あ、でも、比較したいから、焼かない時のも食べてみようよ。ほら。」


ネコ娘が丸豆の塩茹を1粒オレに渡して、自分も1粒を口に放り込んで、残りを鉄板の上に広げた。


丸豆の塩茹を食べる。


「うん、これは普通にビールのつまみに良いじゃないか。」


「ホントね、このままでも十分美味しいよね。 あ、すみません、ビールお代わりで!」


ネコのくせに、もうビール飲んじゃったのかよ・・。


チリチリチリ・・ パリッ。


「あ、丸豆の皮が割れた。 あ、もう、ちょと焦げ目がついてるよ。」


ネコ娘が鉄板の上の丸豆を手に取って、フーフー息を吹きかけてる。


ふん、こういう時に猫舌は不便だよな。 こういうのは熱いから旨いのに。


パクっと丸豆を一つ口に放り込んだ。


「うっわ、あっつい!」


「当たり前でしょ、焼き立てなんだから。」


「いや、焼き立てなのは知ってる。でも、こういうのは焼き立てで熱々だから旨いんだよ。」


「でも熱かったんでしょ?」


「熱かったよ、焼き立てなんだから。オレは一言も文句言ってないだろ。ただ、熱いって感想を述べただけだ。熱いから旨いって意味だよ。」


「へぇ、じゃ、もっと食べれば? いっぱい焼けてるよ?」


「熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに食べるのが鉄則だ。ただな、熱すぎたり、冷たすぎたりすると、味覚が温度に負けちまうこともあるんだ。だから、ほんの少しだけ熱を取るってのも重要なんだよ。」


「だから、要するに、熱すぎたんでしょ?」


「ちがう、熱を取るんだ。」


「お待たせしました、グルメセットとビールです。」


店員が大きな木製のトレーとビールをテーブルの上に置いて行った。


「はいはい、もう熱を取るでも年を取るでもなんでもいいから、丸豆全部取って、こっちの皿にでも入れて頂戴。 アタシ、これ作るから。」


丸豆を鉄板から皿に取り出すと、ネコ娘が鉄板に油を塗り始めた。


「最初は『薄切り山鳥と柑橘塩』作るね。」


ネコ娘が薄桃色の肉を鉄板に乗せた。これが山鳥の肉なんだろうな。


チチチチ・・


リズミカルな音と共に肉がだんだん白っぽくなってくる。


「もう良いよね。」


ネコ娘が肉をひっくり返した。


「そして、ここにこれをかけるのね。行くよ。」


柑橘塩がパラパラと肉の上に舞う。


「はい、完成でーす。」


オレの皿にも薄切り山鳥が来た。


ネコ娘は早速肉をフーフー吹いて冷ましてる。


オレも頂いてみるか。少しだけ冷まして、っと。ふー。 パクっ。


「お、この肉って、ほろほろっと崩れて旨いな。肉自体の味もそんなに強くないんで、柑橘塩が良い感じじゃないか。」


「うん、これ、いいよね。 じゃ、次行ってみるよ。なんだっけ? あ、香草野菜の重ね焼きね。」


鉄板に根菜、キノコ、最後にネギが乗せられる。


「これかけるんだね。」


小さなツボのような入れ物に入ったタレを野菜の山の上からかけた。


ジュジュジュー


うん、食欲をそそる良い音だ。

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