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レジェンド探偵 ASAKURA ~俺のハードボイルドに触れると火傷するぜ(俺が)~  作者: Sakamoto9


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第59話 夜行性

「まったく、何かあれば残業、残業って、この残業ネコめ。 良いからもうとっとと寝ろよ。」


「あ、オッケーってことだね、ありがと。 じゃ、おやすみ。」


ネコ娘が勝手に納得して窓際のベッドに潜り込んだ。


オレも、ウメさんと結構盛り上がっちゃったんで、ほろ酔いを超えてかなりいい気分になってるから、とっととベッドに入っちまおう。


 ガサガサと何かが動き回る音で目が覚めた。

第六感とオレの経験が頭の中にアラームを鳴らしている。


寝起きの状態じゃ戦えない。まずは意識をはっきりさせて、身体は動かさずに薄っすらと目を開けて様子を伺う。


黒い影が何度も行ったり来たり・・

なんかこの黒い影に見覚えがあるような・・。 ネコ?

うん? 黒ネコ? あ・・。 目を開くと、ネコ娘が何かにじゃれついてる。


あ、組み紐だ。 組み紐をネコパンチして吹っ飛ばして、それを取りに走って、また吹っ飛ばしてる。 


「なぁ、何してんだ? 今何時だと思ってるんだ?」


「あ、貴方も起きたの? 今? 今は2時半だよ?」


「・・いや、2時半だよ、じゃないんだよ。2時半なら寝ろよ。何してんだよ。」


「え? 夜は活動時間でしょ? 普通。」


・・もしかして、ネコ族もしっかり夜行性ってことか・・。


「あのな、オレは人間なんだよ、夜行性じゃないんだよ。夜中は静かにしてくれよ。な?」


「うーん、だから静かに遊んでたのにな。」


「うん? それって、オレが買ってやった組み紐だろ? ほらやっぱり動く紐が欲しかったんじゃないか。」


「ちがうよ、欲しかったのは可愛い組み紐。夜、可愛いものを見てると落ち着くのよ。だから、見てたの。」


「はぁ? 今それ、吹っ飛ばして追いかけて走ってたろ?」


「だから違うって。 見てたら組み紐落としちゃって、だからそれを取ろうとしたのよ。それが偶々爪に引っかかって飛んでっちゃったのよ。」


「いや、そりゃ流石の言い訳は流石に無理筋だろ。」


「そんなことより、貴方、早く寝たら?」


「キミが夜中なのに組み紐にじゃれついて部屋の中で吹っ飛ばして騒いだから目が覚めたんだろ、何言ってんだ。」


「だから、じゃれてないって。ほら、もう寝よ。」


このネコ娘、あくまでもじゃれてたことは否定するんだな。


「まぁいいだろう、今回は武士の情け、見なかったことにしてやるよ。 ほらキミも早く寝ろよ。」


「おやすみ。」


ネコ娘が素直に自分の窓際のベッドに横になった。


まったく、ネコってのは我がままでいけないな。


 朝、通りを歩く物売りの声で目が覚めた。

いつもより起きるのが遅かったのは、夜中にアホネコに起こされたからだ。


で、問題のアホネコは? 居ないな・・。


軽く顔を洗って、部屋を出て宿のフロントへ来た。


「オレの助手を見かけなかったかな?」


「あ、お連れさんなら1時間くらい前に出ていきましたよ。」


「どこへ行くとか言ってたか?」


「いや、何も言ってないですね。でも、左の方へ歩いて行ったんで市場の方に行かれたんじゃないんですかね?」


「そうか、ありがとう。」


ネコ娘が気になってる訳でもないが、特にすることもないので、市場の方へ行ってみる。


市場に近づくにつれて人通りが多くなり、街の賑わいが増してきた。


果物屋の屋台には、初日にネコ娘が買ってきたルビナとサンバルが沢山ならんでる。

隣の屋台には、豆類の大きな袋がぎっちりと並んでる。


あ、これってカラカラの実だ、いつもつまみで出てくるのはこれをローストしたやつってことだな。


あまり気にしてなかったけど、こうしてみてみると、ヴァルトベルクって案外色んな種類の豆売ってるんだな。 城壁の外は森だからってことかな?


「おはよっ。なにしてるの?」


肩をポンっと叩かれた。


振り向くとネコ娘が居る。


「おう、おはよう。キミこそ、朝から市場でなにしてるんだ?」


「もちろん、果物買いに来たんだよ。朝起きたら、まず果物食べたいからね。」


「で、何か買ったのか?」


「それが、あまり良いのが無かったんだよね。」


「そうか? この前食べた、ルビナとサンバルも沢山売ってたぞ?」


「それ、もう食べたでしょ? 違う果物が食べたいんだよ。」


「そうなのか? まぁ、食べるのはキミだから、どうでも良いけどさ。」


「そうだ、貴方も一緒にいるなら、果物ジュース屋へ行かない?」


「果物ジュース屋? ミキサーとかジューサーとかで作ってくれる系か?」


「そう、フレッシュなミックスジュースとか、美味しそうじゃない?」


「そうだな、せっかくだし、行ってみようか。」


ネコ娘に連れられて来た店は、店頭にいろんな色のジューサーが並んでた。


「ねー、見た目も綺麗でしょ? アタシはこのピンク色のにしようっと。 これって何のジュースですか?」


「これは花梨苺、ロゼの実、サンバルにハチミツが入ってるよ。ちょっと酸味が効いてて、朝にピッタリのドリンクだよ。」


「じゃ、それ下さい。」


「オレは、こっちの青いのが気になるか、これは何だろう?」


「こっちは若葉果、緑南草、葉茎菜、ちょっと苦みもあって、健康ドリンクだよ。」


「健康ね、よし、それをもらおうか。」


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