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レジェンド探偵 ASAKURA ~俺のハードボイルドに触れると火傷するぜ(俺が)~  作者: Sakamoto9


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第24話 コーヒーは熱い

 シャドウディーラーの5人と一緒に、森の中の一本道のような所を歩く。


ネコ娘の足元には黒猫がじゃれつきながらついて来てる。


「黒猫、キミになついてるみたいだな。」


「そりゃそうでしょ、アタシ、ネコ族だよ?」


「いや、だってさっきは、ネコじゃなく、ネコ族だって言ってたじゃないか。」


「そうだよ? アタシは、ネコも人も超越した存在ってことよ? 人とも話せるし、ほら、こうやって、ネコとも話が出来るのよ? ね、ウミャミャ。」


「ニャッ」


黒猫が小さく返事した。 まぁ、何を話してるのかは分からないけど、なんか意思の疎通がはかれてそうな感じもするかな。


「しかし、超越した存在ってのはどうもな。要するに、ネコと人のハーフ、カレーとハヤシのあいがけみたいなものじゃないのか?」


「そうだよ? じゃ、カレーだけと、ハヤシだけ。それとカレーとハヤシのあいがけ、どれが良い?」


「そりゃ、カレーとハヤシのあいがけだよ。より深いうまみになるからな。」


「ほら、そういうことよ。ネコと人のハーフの方がそれぞれ単体より超越してるのよ。」


「そうかな? うーん、ハーフアンドハーフピザの方が色々食べられてお得ってことかな? 確かに金額も単品より高いしな。」


「なんで、例えが全部食べ物なのかな・・。だいたい、アタシが居なかったら、今こうやって、ヴァルトベルクへ向かうことだって出来てなかったんだよね?」


「・・・それは、素直にありがとう。 と言いたい気持ちも少しだけあるが、それでもオレがシャドウディーラーに話しかけなかったら、こうはなってないじゃないか。やっぱりオレの功績だぞ。」


「はいはい。貴方のその、あぁ言えばこう言う、って、もはや芸術級かもね。」


「レジェンドたるもの、芸術にも・・・」


「はいはい。貴方こそが、ハートブレイクでキャンディなレンジャーだよ。」


あ、くそネコ娘、またオレの話を上から被せやがった。いや、ってか、一つも言葉が合ってないじゃないか。


「まぁ、何でも良い。それより、ヴァルトベルクまではどれくらいかかるんだ?」


「黒猫ちゃん曰く、6時間位だってさ。貴方が昨日の夜連れてこられたのも深夜だったし、たぶん、それって馬車で3時間程度だと思うから、徒歩なら6時間、そんなもんかなって思うな。」


「そうか、案外遠くはないんだな。」


「そうね、もう夕方だから、今日中には着かないだろうけど、明日の午前中には到着する感じでしょうね。」


 しばらくすると、一団は森の中でも少し開けた場所で止った。


「今夜はここで休むとしようかの。さ、夕餉の準備をいたそうか。」


その言葉を合図に、シャドウディーラーの5人が決まり切ったプロトコルかのように焚火の準備を始めた。


薪を集めるもの、種火を着けるもの、鍋とポットをじゅんびするもの、食材を準備するもの、見事な連携プレイだ。


直ぐにポットから湯気が上がる。


「熱いコーヒー、貴殿らもどうじゃ。」


マグカップにポットからコーヒーを注いてくれた。


「ありがとう、温かい飲み物は久しぶりだわ。って、熱っ。」


「ふん、ネコ娘、やはりキミはネコ舌なんだな。熱いコーヒーも飲めないようで、なにが超越した存在なものか。ま、そもそもブラックコーヒーは子供にはまだ早いがな。ふっ。」


ネコ娘がムッとした表情でオレを睨んでる。


今朝から、下手したらお腹壊すんじゃないかってくらいの常温の水しか飲んでないから、熱いコーヒーは染みるだろうな。うん、香りも最高だ。熱いブラックコーヒー、これこそ、ダンディな大人の嗜好品なのさ。


ズズッ。 


「うわ、熱っ。」


「アハハハハ・・・」


ネコ娘が指さして笑ってる。

ちっ、ちょっと油断してた。まさかこんなに熱いとは。


コーヒーの後には、焚火に鍋がかけられて、木の実や、キノコ類が煮込まれていく。

そして、見たことも無いような虫も鍋にイン。 え、ムシだよ、ムシ・・ ムシ鍋ってこと?


鍋はグツグツと煮立ってるが、特に不思議な匂いもしない、とういより、どっちかっていうと美味そうな匂いがしてる。


「さ、こんなものしか無いが、一緒に食そうではないか。」


木製のお椀に鍋をよそってくれる。


「あ、あの、オレはヴィーガンなので、野菜だけ頂きたい。」


「そうか、それは残念じゃの。では貴殿にはルッカーヴィ虫は入れないようにしよう。」


うん、それで良い。どう頑張ってもムシは喰えないからな。


「ネコ娘殿はどうするかの?」


「アタシは、ルッカーヴィ虫大好物だよ。貴重な食材だから、今まで1、2回しか食べたこと無いけどね。」


「そうじゃの。これは森の祝福を受けた縁起物とも言われておるからの。だが、この森では簡単に捕まえらるんじゃよ。儂らも、ここを通る時には必ず、ルッカーヴィ虫の鍋を食べておるんじゃ。」


え? 貴重な食材で、森の祝福を受けた縁起物なのか? いや、でもムシは虫。無視しとこう。


「うっわ、美味しい―。バターみたいに濃厚で、カニみたいな食感がたまらないな、やっぱりルッカーヴィ虫は最高級食材だね。こんなのお裾分けしてもらっちゃって、ありがとう。」


ネコ娘がムシを齧りながら興奮してる。

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