太古より守られし鉱山②
バクダンガンセキ一体相手に戦い始めた俺たちは順調だった。ソルが戦い方を知っていたのだ。まずは前衛がバクダンガンセキを引き付ける。引き付けた隙に後衛が魔法で攻撃を繰り返す。そしてHPがゼロになったら必死に逃げる。これがバクダンガンセキを相手にする時の戦い方らしい
「インパクトフィスト!!」
バルカンがスキルを使ってバクダンガンセキを吹き飛ばし華麗な動きで距離をとる。距離をとる間に俺が魔法で追撃を入れるとバクダンガンセキのHPがゼロになる。その瞬間バクダンガンセキの光が点滅を始める。
「爆発範囲外まで逃げろ!!」
全員が表示されている爆発範囲から全力で逃げる。どうにか全員逃げ切れて範囲外に出るとバクダンガンセキが恐ろしいほどの爆炎をあげて爆発した。
「ひぇぇ、恐ろしい爆発でしたね」
ソルの話によると防御系にステータスをガン振りしてない限りあの爆発は一撃死らしいからバクダンガンセキが一体だけでよかったと言える。バクダンガンセキの処理が完了した俺たちパーティはダンジョンの探索を再開した。
小一時間ほど歩いて遭遇する敵を倒しながらダンジョンの第一層のマップ埋めをする俺たちはその広さに驚愕していた。遭遇した敵もゴーレム系や岩石を纏った敵など防御も硬いため大変だしマップ埋めもゲンキなどの俺のテイムモンスター達をフル活用して埋めきった。
「こんな迷路のように入り組んだダンジョン初めてですね」
「こんなダンジョンは見たことないぞ」
「ミスリル鉱石も採取出来てるけどあまり数が取れないな」
敵のレベルも高いため経験値も美味しいがアイテムには限りがある。速めに次の階層に進みたいと思っている俺たちは探索しまくってようやく第一層のボス部屋にたどり着いた。ボスエリアはだだっ広い広場の様な感じでエリアに入ってないため何もない。時間も限られているため準備をしてボスエリア内に入る
ボスエリア内に入った瞬間に周囲の岩石が動き始め形を作り始める。
【ガンセキマジンが現れました】
全身岩石の下半身はなく大きな上半身と大きな手だけのボスだ。
「バフ掛けます。ディフェンスフラッグ!!」
【ダルクのスキルにより物理防御と魔法防御のバフが掛かりました】
【ダルクのスキルにより防御壁が展開されました】
ダルクがパーティー全員にバフを掛けるのと同時に防御壁を展開した。
「これで少しの間ダメージを防げます」
「サンキューダルク。いくぜ!!」
前衛のソルとバルカンがガンセキマジンに走って近づく。弱点であろう各部にある結晶に向かって攻撃を繰り出す。
「スラッシュバスター!!」
「ラッシュフィスト!!」
だが二人の攻撃はガンセキマジンによりガードされた。
「硬すぎだろ。毛ほどもHPが減る気がしねえ」
「いった~。ガード硬すぎ」
前衛の二人の攻撃は僅かながらボスHPを減らしたがたいしたダメージは入ってない。ガンセキマジンの二人へのカウンター攻撃もダルクの防御壁のおかげで無傷で済んでいる。
「怯むなよ皆。勝負はここからだぞ」
これは少し長くなりそうだ。
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