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生き物好きが行くVRMMO記  作者: 橙谷 語
冒険の始まり
28/37

雪原の残影の力

シロオオコノハズクとの戦闘は難攻していた。あまりにも早すぎるシロオオコノハズクを捉えるのに苦労していた。ソルのスキルによる斬撃は当たらないし俺の魔法も躱されている。ダルクの旗も旗の攻撃が基本的に大振りな為当たっていない。



「さぁて、どうしたものか」


「クロウ。魔法での攻撃を続けながらテイムにトライするんだ」


前衛から一歩下がってきたソルがそういう。


「だがテイムにトライしたら二人への負担が」


「大丈夫ですよクロウさん時間くらい余裕で稼いで見せます。スピードフラッグ!!」



ダルクが旗を振ってスキルを発動しダルクと俺とソルに派手なエフェクトが出てバフが掛かる.



ダルクは今までとは比較にならないスピードでシロオオコノハズクに襲い掛かり見事に攻撃が命中しシロオオコノハズクのHPが半分くらいまで減少した。それを見た俺はテイムを詠唱する。



「テイム!!」



ダルクの攻撃を受けて動きが鈍いシロオオコノハズクにテイムを使う。するとレベルが上がったおかげかテイム成功のエフェクトが出る。


【シロオオコノハズクのテイムに成功しました】


「流石クロウだ。生き物に愛されてる」


種類 シロオオコノハズク 名前 フク Lv48

HP 400 MP 1000 生体状態 アダルト 性別 雌

筋力 100 耐久 62 俊敏 300 知力 106 精神 80

スキル 風魔法Lv32 梟の目 魔法使い 狩猟Lv15 氷魔法Lv26


ステータス的には魔法使い寄りのステータスで森での狩りも出来そうだ。


「速攻で懐いたな。さっきの猛攻が嘘みたいだ」


ソルの言う通りシロオオコノハズクことフクは俺の肩に止まったあとエルと挨拶みたいなことをしている。同じ梟同士話が合うのか大雪原の探索再開後も二人で飛びながら嬉しそうにしていた。



かなり順調に大雪原の探索が進む中で開けたエリアの前に到達する。


「このエリアに入ったらエリアボスだ。気を引き締めていけ」


「ここのエリアボスは確かイエティだったような」


「イエティかフクの力を試すにはもってこいだな」


早速エリアに入っていく俺たちの前に巨大な毛むくじゃらの巨人が立ちはだかる。


「行けフク!!お前の力を見せてやれ」


俺の声を聴いたフクはイエティの高速で近づき風魔法で攻撃する。フクの風魔法はかなり命中率が高く一気にHPを減らしていく。それもそのはずイエティがフクに攻撃を当てられていない。イエティは巨人ということもあってパワー型のエリアボスでスピードが遅い。ドンドンとフクの攻撃が命中していく。


「見ているだけというのもつまらんな。魔法で援護するか」


フクに当たらないように魔法で援護する。俺の水魔法とフクの風魔法でイエティを倒してしまった。


「俺たちの出番はなかったな」



瞬殺だったのでダルクとソルになんか申し訳ないなと思いつつ報酬を受け取って大雪原の先に進む。進んだ先も相変わらずの大雪原だったが海に到着した。流氷が漂う極寒の海の近くにそこそこ大きい港町があったので入ってみる。

スノーというこの街は大きい港と大型の帆船や普通の漁船まである港町で漁業と農業が盛んらしい街中の店に並んでいる魚も現実の北海道で取れる魚が多めだ。


「大型アップデート前は東西南北それぞれに到達できる街に限界があったんだが大型アップデートで新しい街が解放されてこの街も賑わってるんだ」


「転移陣も登録を済ませたし今日はここでお開きだな」


「ああ。また遊ぼうぜ」


「ええ。また今度」


俺は次に料理で作るものを考えながらログアウトした。

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