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美味しくならない魔法をかける  作者: 比嘉パセリ
1/6

今日の夕食になる予定だった少女は、星になりました。

2☓☓☓年。


これはとある飢餓に悩まされた小さな街で起きた話だ。


その小さな村はいつからか死滅街ゴーストタウンと呼ばれるほど、飢餓による悲観的な出来事が続いていることで知られていた。


通称死滅村は、数百年程前は四方八方から人が訪れるような評判高き村であったものの、その後訪れた争いに巻き込まれた事によって流れるように落ちぶれていってしまった。




                  「お腹すいた」

                  「お腹すいた」

                  「お腹すいた」


まるでこの言葉のみプログラミングされたロボットのように、老若男女がその言葉を繰り返し紡ぎ続ける。


そして、それぞれが機械のように食料を求め早朝から夜まで手足を動かし続けるのが日課のようなものであった。





そんなある日のこと。

何処かのオエライサンか貧困や飢餓に悩み、ついに――を決意した街住人が言い出したのかは不明だが、こんな滑稽な言葉が広まった。



         “ヒトは美味しく栄養価が高い“






その言葉を聞いた誰かは、


 「そんな事言ってる暇があんなら手足を動かせよ、俺らはテメエの話を素直に聞いていられるいい子なお人形ちゃまじゃねえからな。」


                        と返したらしい。



だがしかし、ヒトという食材に興味を持ち出した事の発端である男の眼は生々しい程に目をギラギラと光らせながら、隣で作業をする“ヒト“に―――を振り下ろした。

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