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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第四章:強化期間・前編
93/689

考察act1


 今考えるべきことは大きく分けて3つだ。


 1つ目は俺の切り札と同じ命令系の魔法だ。

 俺の切り札は魔法だ。だから魔力を全身へと行き渡らせて相応に練れば簡単に解除することが出来る。

 だがドラゴンのアレは魔力ではどうにもならなかった。なのに解除出来た。それが何故なのか、そこがわからなければ抵抗のしようが無い。


 2つ目は真後ろの俺の動きがわかったことだ。

 流石に真後ろの気配を正確に読み取れるなんてことはあのドラゴンには出来ないだろうから、魔法か何か、特殊な方法で把握しているであろうことが1番可能性が高いからだ。

 一言で言えばあのドラゴンは色々と雑で粗い。先程出した魔力の壁も基本は透明だったが、所々若干空色に濁った場所が有った。そこを殴ってやれば、案の定簡単に壁を破壊出来た。……そもそもに籠められた魔力量が多過ぎて壊すのに時間は掛かったが、物理攻撃で簡単に破壊出来たのが何よりの証拠だ。故にあのドラゴンは細かい技術などは苦手なのだろう。

 もしかしたら俺のこの予測が外れていて、実は彼の中で考えた俺の強さに応じた壁だったのかもしれないが、それにしてもムラが有った。

 だからあのドラゴンがうなじを狙った一撃を正確に防げたのは、何か特殊な方法で視ていたからと考えられる。

 じゃあその方法が何かというのが考えなければならないことなんだが。


 3つ目はドラゴンの肉体的強度と攻撃力が如何ほどなのかということだ。

 今俺をこうやって軽々と投げ飛ばしたのが彼にとっての全力に近い力なら堪えれそうだが、魔王と話す様子を見るにそれを前提にするのは自殺と変わらないだろう。

 そして今の余裕から、単純に腕を軽く振っただけのように見える。だから先程までのは攻撃などではなく、ただの日常動作の可能性が有る。むしろそう考えて動いた方が確実だろう。

 だからこそ、俺の攻撃が彼のドラゴンにどれ程届くのか、そして彼のドラゴンの攻撃をどれ程堪えられるのか。この2つは正確に把握しなければ致命的だ。見誤ることは出来ない。



 さて、これ等の問題をどう解決しようか。

 一瞬の時間が物を言うこの戦いの中で、ドラゴンの攻撃を躱しながらどうするか、限られた時間の中、更に脳を回転させた。



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