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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
最終章:プロローグ
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「来いよクソ雑魚。ブッ殺してやる」


 強くラズマリアを蹴って物理的にラズマリアとの距離を離して、最後のソーマとエリクサーを飲む。


 それで一息吐いて、さて、今の俺の状態の話をしよう。現状確認の意味も込めて。


 今の俺の肉体は、体力はまだ辛うじて余裕が有る。武器は使わないし魔力関係も一切使わない、ただの軽い程度なら行える程度。つまり今のラズマリアとある意味変わらない。


 魔力は変わらず溢れるように回復し続けてる。つまり身体強化を行う余裕は有る。


 精神面はまだまだ闘志は衰えず、いくらでも戦える所存だ。だけどやっぱり疲労は感じてる。


 魂面。これはもはや言う必要は無い。もしここで残り全てをマー君に任せたとしたら半年は生きれそうだけど、つまりその程度しか俺の命は残されてない。


 度重なる『破壊』によって俺の体力、精神力、魔力、肉体そのもの、魂は、元々残り5年ほどしか残されていなかった余命を残り半年になるまで削られた。


 これ等はもう回復しない。つまり増えた総魔力量もマー君と出会った頃まで削られたし、体力もあの頃と変わらない。

 素の身体能力ももはや腰の曲がった老人と同程度辺りまで落ちてそうな感覚だし、つまり走ればそれだけで骨が折れてしまいそうなほどだ。


 俺は走って近付くことは出来ない。対してラズマリアは一般人程度の身体能力と言えど、それは鍛えた人間の若い肉体で、俺よりも自由に動ける。


 俺に技術は有る。ラズマリアには無い。

 だから今の俺がラズマリアを殺すには、技術で翻弄して体力の方を削るしかない。



 トラトトを宝物庫から取り出す。

 トラトトの権能は水の支配。


 魔力で水球を出せるだけ作り出し、1つの球として統合。それの支配権をトラトトに移すことで魔力操作と維持の負担を減らす。


 トラトトを杖に、大刀・餓鬼を宝物庫から取り出す。

 変わらず魔力を吸い出そうとしてくるが、途中その吸収が止まる。感じるのは戸惑い。普段吸収するより少なくて困惑しているようにも思う。

 全力で魔力を送り込み、一旦魔力が全て失くなったと同時に魔力制御で大刀・餓鬼に1つの命令を降す。魔力を喰えば命令を1つ聞くコイツを振るうのは1度で充分だったからそうなるような制御をする。


 魔力を視る眼はもはや意味が薄い。だから魔力を視る眼を本質を視る眼へと変え、大刀・餓鬼の切っ先をラズマリアへ向ける。


 多くは語らない。必要な言葉だけ吐く。



 「来いよクソ雑魚。ブッ殺してやる」



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