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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
最終章:プロローグ
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こんな時だというのに、


 だから可能な限り快復するのを妨害し、余分に魔力を使わせる。

 時折毒以外にも出してる短剣で刺して傷口を弄ぶことで快復を遅らせたり、そうして開いた傷口に短剣の柄を捩じ込むことで強制的にラズマリアから魔力を吸い出したり、とにかく奴の魔力を枯渇させることに尽力した。


 しかし、そもそもフォルティスの総魔力量事態が人類最高量だ。それに加え、マー君曰くラズマリア自身の総魔力量はマー君より圧倒的に多いと聞いた記憶が有る。


 つまり俺を基準にして考えれば途方もない総量だ。

 現時点でもどれ程奴の魔力を失わせてるかわからない。

 本質を視る眼と魔力を視る眼で見れば、確かにラズマリアの魔力が減っていることは確認出来る。物凄く濃い色の付いた物から色が抜けていくのに似ている。


 だが直ぐ様フォルティスのものと思われる魔力がその減っている分を補完して、実質的にはラズマリア自身の魔力は一切減っていないというのが現状だ。


 赤と青を混ぜると紫になるらしい。例えばだが、この赤がラズマリアで青がフォルティスの物だとする。2つが混ざり合い紫色をしているけど、青だけが減って赤身の強い紫になりつつある。でもその青色も元々赤に負けないぐらい自己主張の強い濃さをしていて、結局紫の色が変色したようには見えないと例えれば伝わるだろうか。


 そのぐらい手応えを感じない。


 もしかしたら、減ってるように見えないのは別の理由が有るのかもしれない。


 それが今の例えで言う青の濃さだ。

 確かに青が減って赤身が強い紫になってるようには見える。

 でも、なんだかその青が密かに濃さを回復しているように見えるのは気のせいだと思いたい。


 回復量を思えば、数値で例えれば1000程度ほど。そんな微々たる魔力量が回復したところで奴にはどうすることも出来ない。

 ただ普通の魔力回復速度を思うと、その回復速度は通常よりも確実に早いように見えッ。


 そこである『可能性』に気付き、そしてそれが恐らく事実であろうことを直感だけど確信して、思わず馬乗りになって思うままに殴ったり刺したりすることにした。


 こんな時だというのに足を引っ張りやがって、もし正気を取り戻すようなことが有れば絶対に1発ずつ殴ってやる。



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