表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
最終章:プロローグ
670/689

だからどうした。


 「調子に乗るな下等生物!!」



 そう言うのと同時に掴まれる腕甲から壊れるような音が鳴る。

 これまでに何度も感じた圧を掴まれてる部分から感じるから『破壊』も使っているんだろう。


 だからどうした。



 「馬鹿の一つ覚えだなラズマリアァ!!」



 腕甲へと魔力を流し、空いた方の手に大刀・餓鬼の代わりに創っておいた大刀・餓鬼の下位互換のような短剣を宝物庫から逆手に持つように出す。


 そして大きく振り被って、ラズマリアの腕と肩の接合部目掛けて突き立てる。


 絶叫を上げるラズマリア。これまでなら確実にここで手を放して痛みに悶える筈だったが、今回は違った。



 「痛ぇんだよ!下等生物ごときが私に痛みを与えるなんて傲慢が過ぎるぞ!!」



 ラズマリアの怒りに比例するように、一瞬『破壊』の力が増した。


 その結果、俺はラズマリアの頭を掴む腕である右手首から先を失った。


 直ぐ様宝物庫へ右手と腕甲と刺している短剣を片付け、1度ラズマリアから離れる。離れる際、脚甲の踵部分の仕込み刃を胃の辺りに突き刺し、そのまま土を掘り返すが如くしっかりと足先へ体重を掛け、鳩尾の下辺りの肉を抉っておいた。


 互いに距離が出来た俺達は、それぞれの肉体の傷を治すために小休止だと言わんばかりに互いに治療に専念する。


 俺は宝物庫からソーマとエリクサーを口の中へと出し、同時に『破壊』され捥がれた右手を腕甲ごと腕にくっ付け、出したソーマとエリクサーを飲み込む。

 そうすれば右手は問題無く再生され、右手中指に存在した絆の指輪も復活した。


 ラズマリアの方は地面の上を腹を抱えるような格好で転がって痛みに悶えていた。

 無駄に痛い痛いと叫び、必死に腹と目の治癒を光属性と水属性で回復しているようだった。


 こちらはソーマとエリクサーのおかげでほぼ完治した。当然この2つは数に限りが有る。このまま減って行けば恐らく1刻も持たないだろう。


 だけど、だからどうした。


 捥ぎ取られた腕甲は魔力を流せば完全に修復される。脚甲も同じだ。

 今さっきのラズマリアの『破壊』と腕甲と脚甲の許容魔力量なんかも考慮して魔力を流し、より『破壊』への耐性を上げておく。


 ラズマリアはまだ治癒に時間を掛けているみたいだが、さて。


 第2回戦だ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ