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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第三章:亀裂
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攻防act1


 今回も中途半端です。




 各々の魔法を防ぎ次の魔法を放つ準備をしていたアカバ王国の2人の許へマハラ帝国の2人が激突する。

 それを視界の端に捉えたと同時、背後に迫る気配に振り向き、突き出されたショートソードの剣心を指で摘み、それを基点に心臓目掛けて突き出された短剣を手首を掴むことで防いだ。



 「大怪我するようなことは互いに無しって話じゃなかったか?」


 「簡単に防いでるのに文句は言われたくないですね」



 拘束されてる剣をそのままに、エンラジーは俺の足を踏んだ。

 最初意図はわからなかったが、背中側から感じる魔力の圧と迫る殺気に似た気配にエンラジーの目的を察し、エンラジーに抱擁するように両腕を広げて距離を詰め、そのまま抱き締め無理矢理体を反転させる。

 するとエンラジーの向こう側には再び迫る2つの魔法と2つの爪が有った。


 ウィンター・チャーラルとグリーラン・イリコスとウォイム・エンラジーの3人の連携は、基本この形だ。

 チャーラルが先制攻撃をしてその間にイリコスが近付く。近付いたイリコスで仕留められればそれまでだが、イリコスの攻撃を防がれたら後詰めのエンラジーが止めを刺す。

 もしくは、先2人が相手からカウンターを喰らった時、彼等が復帰するまでの間エンラジーの個人技による時間稼ぎをして立て直し、建て直したと判断したタイミングでエンラジーが相手が防いだり避けたり出来ないように拘束する。拘束したら後はチャーラルの魔法とイリコスの爪で終い。

 この上級生組の戦い方は全てこの動きを基本として成り立っている。

 そして今回はその動きにレオポルドとストゥムが便乗している訳だ。連携の練習をする時間が無かったんだろうな。だから既に有る完成された形に追加の手数を足した形になったんだ。

 追加された手札も、わかりやすく近衛中衛後衛と分かれていた3人の間に、中衛寄りの近衛、中衛寄りの後衛が加わった形だ。立場を無視すれば本当に完成された形だ。たった1年、たった数日でこの練度の連携が出来るのは本当に凄い。


 だから、



 「俺はアンタ等のこの戦い方を正面から打ち破りたかったんだ」



 反転したことで傾いた体は背中から倒れるように一瞬宙に浮く。

 その瞬間に足の拘束は外れ、抱き付いた時点でヘタな怪我をしないためにだろう、エンラジーは武器から手を離していた。だからエンラジーの得物を遠くへと放り投げる。

 そうして自由になった腕で詰めたエンラジーとの距離を改めて開け、開いた隙間に抱えるように折り畳んだ脚を入れて、足裏をエンラジーの胸元に置いて蹴り飛ばす。


 蹴り飛ばしたエンラジーは迫る魔法2つを見事に背中から受け、それでも更にぶっ飛び後衛2人の間に転がった。


 近衛2人との距離は蹴り飛ばしてことで少し開き、その開いた猶予で態勢を整え直して地に脚を付き構える。



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