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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第十一章:やり残したこと
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三世界会議Ⅶ


 声を挙げた存在へ、この会議に興味が無いモノ以外が視線を向ける。

 そこに座っていたのは背筋を伸ばして座る如何にも真面目そうな女だった。



 「……魔に与するニンゲンの提案に乗ろうと言うのか、ガブ」


 「そうは言うけどねアンガルミア、人間に限らず、理性の有る生物には2つの側面が有るでしょう? 私から言わせれば、ここに居る誰よりも彼は勤勉よ」


 「……お前がそれを言うのか」


 「言うわね。それに、魔に与するって考えてるから何も言わないだけで、私以外にもウリエルやカシエルやアズラエルなんかも内心はこの策とこの策を考案した彼を信じて良いと考えてるんじゃないかしら」


 「?! そうなのか、ウリエル、カシエル、アズラエル!?」


 「「「…………回答を拒否させてもらう」」」


 「クッ……」


 「結局引っ掛かっている部分は我々側の感情の部分だけ。それ以外の要素を含めればこの策は良い策だと認めている。


 いつも言っているけれどねアンガルミア、意固地になっても良いことは10有る内1も有れば良い方なのよ?」


 「…………………………」



 ガブと呼ばれた女が話し終えると、アンガルミアは遂に完全に黙り込んだ。


 この場での天界側の最終決定権は彼女が持っているらしい。


 前に会った時から思っていたが、このアンガルミアという女はどうやら潔癖なぐらいの完璧主義者で正義感が強いらしい。それこそ魔界側の一切を許容出来ないほどに。


 ガブと呼ばれた彼女が指摘した通りなんだろう。感情の部分だけが否定していて、後の部分では俺が挙げた案は納得している。

 だからこそ、恐らく七美徳の奴の1人が後押ししたんだろうな。


 というか、だ。ガブと呼ばれた彼女は確か……、あぁ、なるほど。



 「なぁ魔王」


 「何?」


 「七大罪も、七美徳も、司る部分が違うだけで気に入る奴というのは同じなんだな」


 「普通、彼等が反応すること事態が稀で、その内の半分以上が反応してる方がおかしいんだからね?」


 「まぁ、そう、なんだろうな」



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