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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第十一章:やり残したこと
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会議の合間の小休止


 「落ち着けってアンガルミア。サースに図星突かれたからって熱くなるな。今のお前は天界の代表だろ」


 「ですが!このニンゲンは!!」


 「『良いから落ち着け』。な?」


 「~~~~ッ! かしこ、まり、ました……」



 アンガルミアと呼ばれた女は、魔王が諌めたことで静かになった。ように見えるが、



 「使ったな?」


 「いや、サースの創ったコレ便利過ぎ」


 「人の奥の手を簡単に使う処かより強力に改造しやがって……」


 「今のはサースでも出来るヤツだよ」


 「……俺、お前のそういう所嫌いだわ」


 「ごめんて」


 「後でまた付き合え。それで今回の件については許す」


 「えぇー、この後は彼女との逢瀬を楽しもうと思ってたんだけど」


 「じゃあ代わりを用意しろ。じゃなきゃ覗きを防ぐ魔術を創る」


 「それだけは本当に詰まらなくなるからやめて! ハァー、仕方ない。彼女との時間はまた夜にだね」



 他の奴等を放っておいて、魔王といつものやり取りをする。

 俺が突っ込んだことに端を発しているが、小休止の意味合いが強いんだろう。いつものやり取りを始めた途端、ベルフェゴールが溶けた。正確にはそう見えるほど力を抜け切った状態で、流れるように机の上に寝たからだ。


 ベルフェゴールは怠惰の大罪の化身だ。だから他の面々よりもより休ませなければ何を起こすかわからない。


 それに天界側、エルフの郷側もちょうど自分達だけで話し合ってるようだった。そういう意味でも休憩事態は必要だったんだろう。



 「貸し1な」


 「高い貸しだなぁ」



 再び『使われた』ことを自覚したことを伝えれば、困った様子は感じられないまま呆けられた。



 「本当に許さん」


 「だからごめんて」



 何も確認を取られずこの謝罪の仕方はかなり癪だが、話が永遠と続きそうだったから口を噤んだ。



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