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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第三章:亀裂
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天魔の魔王より


 更新遅れてすみません。

 今章折り返しです。




 ☆   ☆   ☆   ☆   ☆



 気付くと寮のベッドの上だった。

 外を見れば空は暗く、ベッドの脇には大刀と腕輪と指輪一体型のアクセサリーと手袋に奴の眼とか角とか採取したもの一式、それに今回俺が持っていった装備一式が置いてあった。


 ベッドから脱け出し机の上を見てみれば、そこには手紙が1枚有り、内容を簡潔に述べるのなら改めて大刀とアクセサリーと手袋の説明、それにあの唐突な修行に関する説明と謝罪、これからも厳しくしていくけど頑張れという内容だった。



『 やぁサース、お疲れ様。起きてすぐの君に無理矢理仕掛けて悪かったね。見たと思うけどルシファーとサタンに加え珍しくアスモデウスまで参加しちゃって、そこに一目見てより一層強くなったとわかる君を見てつい昂ってしまったんだ。反省してる。

 ただこれは言い訳になるけど、これで君はより一層総帝君と戦えるようになったと思う。

 だからこれからも修行事態は厳しくしていくからそのつもりで。


 話は変わるけど、君がダンジョンから持ち帰った物について説明しておこう。本当は直接伝えた方が良いんだろうけど、ほらサース気絶しちゃって、学園のことも有るから後日でも良いかとも思ったんだけど気になるだろうと思ってね。


 まず大刀だけど、これは先に説明した通り、折れても血を吸えば直るし、血を吸えば吸うほど切れ味は上がり続ける魔剣の一種だ。魔剣って言うのは特殊な能力を持った剣のことだ。この特殊な能力というヤツが天族や宗教関係者の好きそうな光属性系の能力やそれに近い能力であれば聖剣なんて呼ばれる。

 まぁ魔剣の話は別に今は良いか。


 次に指輪と腕輪が繋がってるヤツだけど、それは2つで1つの物質無限収納魔道具だ。魔道具の説明は今更良いよね。俺が創ってサースに渡してる物は全て魔道具だ。どういう物かは言わなくてもわかるだろう。

 使い方は簡単だ。指輪の赤い宝石の方を手の平側に来るように填めて、仕舞いたい物に『仕舞いたい』と念じながら触れるだけ。それだけで物が仕舞われる。しかも中に仕舞った物は経年劣化を一切しない上、仕舞った本人にしか出し入れ出来ない仕様みたいだ!当たりを引いたね。

 反対に出したい時は出したい物を念じながら出す意思を持つだけで出てくる。

 注意は、出てくるのは指輪の赤い宝石部分からだ。だから好きな任意の場所に出したりなんてことは出来ない。気を付けるように。


 手袋だけど、それはその指輪と腕輪の魔道具の保護と防御用に使える手袋だ。手袋事態はただの手袋で何の効果も無い。だけど指輪と腕輪の魔道具と一緒に使った時だけ、腕輪の宝石を起点に魔力で出来た小盾を展開出来る。咄嗟の防御に使えるだろうね。

 ただこれも注意が有って、腕輪の宝石に魔力を溜めておかないと小盾は発動しないんだ。魔力貯蓄の腕輪に収納の魔道具、両方に魔力を溜めないとならないのはサースにとっては大変なことだと思うけど頑張れ。


 最後にサースが採って来たピュアオーガの素材だけど、サースの得意な分野で使える物ではないよ。ただ角とか牙とかは剣とかの素材に使えるね。面の皮は……顔を守る為の仮面に使えそうなぐらいかな。それ以外に価値は無いね。

 読み終わったら試しに素材と大刀を仕舞ってみると良い。それで保存の利かない物の保存が出来る。当然食べ物も仕舞えるよ。



 また君の輝く姿を見せてくれよ。

 また明日。             天魔の魔王より』



 「………………」



 手紙を読み終え、早速手紙に書かれていたように色々試してみた。


 腕輪と指輪は左手に填め、指輪は中指に填める。そして手袋をしてみれば、なるほど手の平側の穴はそういうことだったのかと納得するぐらい綺麗に紅い宝石の光を見せ付けている。


 書いていた通り左手で大刀を握り、胸の内で「収納」なんて意識してみれば、あれほどの大きさの大刀は目の前から姿をいつの間にか消していた。


 効果が本物だとわかり、片っ端から保存の難しい薬草や素材類を仕舞いまくった。

 そして一旦手袋や腕輪と指輪を外し、備え付けの洗面所に栓をしてそこに水属性の魔力球を出して、その水を使ってタオルを濡らして体を拭く。


 一通り拭き終われば頭を突っ込み、ガシガシと髪を洗って、魔力を操作して頭の水気を抜く。そんで栓を抜いて汚れた水を流しベッドへと戻った。



 昨日から続くあれこれに精神が疲れたらしい。先程まで寝ていた筈なのに酷く眠い。


 眠い体で少し無理をして指輪と腕輪を装備し直して、そこで意識が落ちた。



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