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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第十一章:やり残したこと
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デート:レヴィアタンⅩ


 「あら、案の定かしら、殺風景な部屋ね。必要最低限の物以外何も無い」


 「物は十分置いてあるだろ」


 「客人を数泊させる為だけの部屋に備え付けられた家具しか無いじゃない。貴方の私物も無ければ、貴方の脱ぎ捨てられた服すら無い。本当に住んでいるのか疑わしいほどに何も無い。

 そんな部屋を指して殺風景な部屋と言って何か間違いが有るかしら?」


 「ハァー……。もうそれで良い」



 問答するのも若干疲れたため、言わせたいように言わせることにした。


 溜め息を吐きつつベッドに腰掛けようとしたら、先にレヴィアタンにベッドの上に寝転がられ、枕を抱き締められてベッドの上を転がられた。



 「座れないんだが?」


 「ソファーが有るじゃない」


 「…………」



 若干の苛立ちを覚えつつ、ソファーに座る。

 すると枕を持ったままベッドから降りて来て、俺の隣に座ろうとしてきたため、俺は俺でソファーに寝転がった。


 そうしたらそんな俺の腹の上に座ってきて、左腕で枕を抱え、右手で俺の腹や胸を弄び始めた。



 「おい」


 「何かしら?」



 そのカオは加虐心で一杯のカオで、俺が怒って手を出すのを待ってるかのようなカオだった。

 そして状況とレヴィアタンの性格的に、俺が手を出そうが出さまいがどちらでも良さそうだったため、相手にするのも疲れたとそのまま為すがままされることにした。



 「あら、面白くない」


 「何をやってもお前に遊ばれるんだ、お前が飽きるのを待つ方が余程体力を使わずに済む」


 「何よそれ。失礼しちゃうわね」



 言って、レヴィアタンは枕をベッドの方へと投げ、胸を押し付けるかのように項垂れ掛かってきた。



 「……普通、ケンゼンなオトコならここを硬くしてても不思議じゃないんだけど?若いオトコなら特に」


 「情欲の話か?生憎性欲は当の昔に興味を失った。だから体もその気にならない限り反応しない」


 「貴方本当に10代の人族なの?!10代の人族のオトコなんてみんな下半身で生きてるような生き物でしょ!!?」


 「何事も例外が有るってことだな」


 「そりゃあアスモデウスも貴方を嫌う訳よ。アレからすれば貴方は人間じゃないわよ……」



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