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▼side Another act2:ウィリアム・パリスの怒りⅣ
ウィリアム・パリスも、ガラギスの言葉は尤もだと納得はした。納得はしたが、それでも不安なのか自分からは一向に話そうとしなかった。
そんな雰囲気を察してか、ガラギスがまた口を開く。
「黙りも良いけどさ、なんでお前がそうなったか、当ててやろうか?」
「……お前にはわからないだろうさ」
「まぁ、わかるよ。総帝とハザードのことだろ?」
その2つの名前が出た途端、ウィリアム・パリスはガラギスの首に護身用に持っていたナイフを添えた。
その様はまるで、少し前のサースの用に尖ったものだった。
そんなウィリアム・パリスの雰囲気を、まるでなんてことの無いような朗らかな雰囲気で、あくまで敵意は無いと努めてガラギスは言葉を重ねる。
「落ち着けって。いやまぁ不安なら最後の一線さえ超えなきゃこのままでも良いけどさ」
「黙れ。お前は確かに学生の頃から面識は有ったし、職場も同じだ。だがそんなお前も今は全く信用出来ん!」




