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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第十章:見切り
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ノンデリ


 猛るブラファーを鎮めてゆっくりと彼等に近付く。

 俺の空中移動法的にゆっくり移動はかなり大変だが、構わずゆっくりと進んだ。



 「巨人族と見える。タイタンと言うんだったか。話したいことが有る。アンタ達の長と会わせてほしい!」



 可能な限り大声で言う。

 俺達が羽虫の羽音を聴き取れるのは耳許で飛ばれた時だ。彼等にとって今の俺達は羽虫と変わらない。だから聴こえない可能性を考えての大声だったわけだが……、返ってきた反応は体を1回痙攣させこちらにゆっくりと視線を向けてきた。



 「ねぇ、今の声ってもしかしてアレ?」


 「聞いたこと無い声だし、そうじゃない?」


 「私達と同じ言葉使ってるよ?」


 「じゃあもしかして、さっきの私達の会話も……?」


 「可能性は有ると思う……」


 「え、でもさ、聴こえてたとしたらあんな友好的みたいな態度する?」


 「……確かに?その可能性は有る?」


 「じゃあアレ等って、もしかして馬鹿ってヤツ?」


 「そうかも!あ、でも流石にこの会話も聴こえてるかも。じゃあ不味いんじゃない?」


 「馬鹿なんでしょ?だったら大丈夫だよきっと!」


 「じゃあ里に誘い込んで、そこで子供達の練習台にするってことで行く?」


 「行っちゃおう!」



 ………………。



 「まぁ落ち着けブラファー」


 「儂は落ち着いているぞサース殿。そういうサース殿も落ち着かれた方が良いのでは?」


 「アハハ、俺は最高に落ち着いてるぞ」


 「お2人共、言葉と魔力が矛盾していますよ。お気持ちはよくわかりますが」



 巨人族の女共のあまりにもな会話に、俺とブラファーはそれぞれの得物に馬鹿みたいに魔力を注いでいた。

 反射的にではなく故意的にだ。

 だがこれは、仕方ないように思う。流石に俺達を馬鹿にし過ぎだ。


 俺の中で若干、巨人族達との関わり方が決まった。



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