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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第十章:見切り
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ドワーフ達との戦いを終えて


 「まさか友も含めた友の同胞をこの手に架けることになろうとは……」


 「大丈夫ですかブラファー様?」


 「おぉアルメガ、少しの間、閨を共にしてはくれぬか」


 「勿論でございます」


 「…………ぺっ」



 そんなやり取りのあと、またも2人は2人の世界を作り始めた。

 思わず唾を吐き出してしまったが、例えダンジョンの中とはいえ神聖とも言える作業場の中で唾を吐き出してしまった。だからすぐに水で洗い流したが、それにしてもこの2人と居ると胸焼けがする。


 胸焼けのする2人はさておき、今からのことについて少し考えなければならない。


 1つは、このままここを立ち去るのか、それともドルドルンが目覚めるのを待つか。

 これはドルドルンがまだダンジョンマスターなのか、それともダンジョンマスターをダンジョン側から剥奪されたのかで対応が変わってくるが、いずれにせよ1番安全なのはこのまま立ち去ることだろう。


 1つはブラファー夫妻についてだ。

 彼等にはもう帰るべき場所が無い。正確には在るには在るが、彼等がそこへ帰ることは無いということだ。だから今後、彼等はその命が尽きるまでの間、放浪するのか何処かに腰を下ろすのかを選ばなければならない。

 ただこれは俺が考える必要の無いことなんだが、このまま俺が魔界へ帰るまでの間ずっと着いて来そうだから、その間のことやその後のことを、彼等から帰る場所を捨てさせた身としては責任を取らなければという責任感が有る。だから、可能な限り彼等の意向に沿うようにするが、彼等の行く末の少しは考えなければならないように思う。


 そして1つは、巨人族の居場所だ。

 この大陸の大抵の場所にはダンジョン目的だが見て回ったように思う。だが巨人族なんて呼べるほど大きな人型は見たことが無い。

 だから1番可能性が高いのは、今回のドワーフ族のようにダンジョンに居る可能性だ。だがこれは、つまりこの大陸に存在する全てのダンジョンへ向かわなければならないということになる。流石にそれは骨が折れるなんてモンじゃなく、時間がどれだけ有っても足りなそうだ。だからある程度の指標というものを立てなければならない訳だが、その指標さえも定まらないのが現状だ。


 さて、どうしようか。



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