「なんで外に行こうと考えた?」
「お前、誰をイメージしてやってたんだ?」
「イメージ?」
「誰を想定してたんだってことだ」
「あぁ」
息を整え、魔剣と聖剣を宝物庫に直して立ち上がる。
指輪から柑橘類を取り出し、水を創って、そこに柑橘類を搾って飲み干す。
そこで一息とし、ドルドルン以外のドワーフを見た。
一言で言えば4家族だった。大人の男女の組み合わせが4組、内3家族は子供を数人連れていた。何処も2人から3人だ。
「彼等が?」
「質問に答えろよ」
「魔王だ。俺の知る限りの最強をイメージ?して戦ってた」
「途中からだったが、そうまでしても届かない相手なのかその魔王って奴は」
「最強だからな。俺は質問に答えた。そっちも答えろよ」
「見た通りだ。コイツ等は他の奴等とは違って、新しい場所で過ごしたいってことだった」
「そうか」
ドルドルンから4家族へ視線を向け、改めて軽く観察する。
ドワーフ族の特徴なのか、それともこの4家族の気質の問題かはわからないが、誰もが力強い眼をしていた。子供までもがだ。
「なんで外に行こうと考えた?」
俺の問いに一様にドワーフの技術力を広めたいと力説された。
それは子供達もで、ほぼ全員が両親達の技術を広めたいと意気込んでいた。
ただ1人、1番小さいドワーフの恐らく女の子が不安そうに家族の顔色を窺っていた。
それで、彼女には家族に着いて行く以外の選択肢が無いのだろうと察せられた。
「おい、良いのかお前は。家族に着いて行くだけで」
指を差し、お前に話し掛けているんだぞとその女の子に言外に伝える。
「あの、え、っと、ルミ?」
「ルミって言うのか。そう、ルミ、お前に聞いてる。本心ではここに居たいとか思ってるんじゃないか?」
「えとえと、んーん。ルミはみんなといっしょにいれたらそれでいいの」
「でもね、」と続けられた言葉は、この場に居た全員が眼を見開くこととなった。
「ルミはね、おにいさんみたいにからだをうごかしてみたいなっておもうの」




