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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第九章:人類の敵
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▼side Another act2:『 』Ⅲ


 「『完全消去、ねぇー』」


 「メンヘラは相手にしなければ己の価値を知って治まるそうですが、アレは相手にしても放置しても悪化し害しか齎さない存在です。

 アナタが我々を大事に愛を持って想ってくださっているようにアレに対しても同様に愛を持っておられることは重々承知でございますが、もはやどうすることも叶いません」


 「『そんなにヤバイの?』」


 「まず人界の王の力を強奪。己の理想とする体の持ち主に寄生、及び乗っ取り。強奪した力と己の権能により自身にとって都合の良い遊び場の形成。己の思うように行かなかった時に起こす癇癪とそれにより世界を維持するのに不可欠なシステムの破壊。


 取り返しの付かない物だけを挙げてもこれほどございます」


 「『あー、確かにシステムの破壊だけはやっちゃダメだね。それについては確かに重い罰が必要だ。それに僕にはもう関係無い物だけど、他人に迷惑掛けるのも良くないね。それについても相応の罰が必要だね。


 つまり君はこう結論付けた訳だ。これ以上の被害が悪化しないように、問題解決の為にも今後2度と彼女による被害が出ないように、リスクヘッジの為に彼女を消したい訳だ』」


 「左様でございます」


 「『確かにね、ラズマリアちゃんは何度も天界でやらかしてくれたし、その罰として肉体の没収をして反省の為に10000年の封印で許した。でもそこから脱け出した挙げ句今もまた繰り返そうとしてる訳だ。そりゃ君がそういう結論を出すのも納得が行く。為政者としての考えでもあり、生物的な考えの象徴みたいな考えだね。


 んー、完全消去ねぇー』」


 「…………」



 『 』に顔は無い。そう思える形を有さない。だから表情を見るという行為が出来ないが、それでも魔王は『 』の顔を見詰めるつもりで己の願いが聞き届けられることを希う。



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