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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第九章:人類の敵
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VSフォルティス・サクリフィスⅤ


 クソ野郎がしようとしていることは、土帝と戦った時にやられたことと同じだ。つまり俺の周りから空気を奪おうとしている。


 水の腕で周囲を囲んだからこそ、水の内側に有る残った空気は確保出来たが、それも時間の問題だろう。


 その間に可能な限り大量の魔力を練る。そしてそれを右腕に集め、産み出した水は全てトラトトに纏わせていく。


 投げの構えを取り、水の防壁を消す時を待つ。

 まだだ。まだ溜める。


 籠ってからはクソ野郎の猛攻がその勢いを更に増した。

 正面から、横から、上から、下から、後ろから。

 ありとあらゆる面から攻撃を受ける。


 ラズマリアの時のように地面に潜ることは出来ない。地下は土属性を使える奴の土俵だから。

 空へ離脱することも出来ない。風の刃が間断無く降り注いでいるから。

 正面や後ろに離脱することも出来ない。周囲は今高温に焼かれているから。

 このまま長く籠り続けることは出来ない。防壁内の空気もそうだが、クソ野郎がこの水の防壁を乗っ取ろうと水属性まで使い始めたから。


 水に関してはトラトトが有る時点で向こうにはどうすることも出来ない。それはあの魔王との検証で、水に於いての絶対的優位性はトラトトに有ると確定しているからだ。

 だがそれを抜きにしても、色々限界が近いのは確定だ。だから防壁内で魔力回復ポーションとスタミナ回復ポーションと怪我の治療用回復ポーションの効能全てを混ぜたポーションを宝物庫から出し嚥下する。


 そして全ての準備が整ったと同時に、俺はトラトトをクソ野郎目掛けて投げた。


 投げたと同時に当然水の防壁はその制御を一瞬失い、その一瞬で周囲の熱により水が全て発生した蒸気までもが蒸発する。当然俺もその一瞬で焼かれたが、一瞬だったこともあり、すぐに展開し直した水の膜でなんとか相殺出来た。


 投げたトラトトは纏った水を推進力に換え飛んでいく。それを防ごうとクソ野郎がトラトトを掴もうとするようなそれっぽい構えを取ったが、それを無視してトラトトはクソ野郎を貫いた。


 口から血を吐きながら、クソ野郎が驚いたカオでこちらを見る。アイツからすれば取れると判断したんだろうが、トラトトはそんなに簡単に扱えるほど素直なモノじゃない。

 何より、トラトトをクソ野郎に触られたくないから、そんなヘマが起きるような柔な強化なんかしていない。


 三股の根元まで突き刺さったトラトトを宝物庫の力で回収し、瞬時に右腕に構える。それだけで俺を守るために展開し維持していた水の操作は魔力由来ではなくトラトトの能力由来に変わった。


 そうして出来た余裕で再度魔力を練っては周囲へと展開し、俺を囲むクソ野郎の魔力由来の魔法全てを水の中へと収める。

 そしてその全ての処理を終えたあと、俺はゆっくりとクソ野郎に向けて歩き始めた。



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