▼side Another act1:その頃の学園の生徒達
下級生との合同依頼を終え、いよいよ卒業に向け卒業課題が出されたサース達の学年は、それぞれがそれぞれの課題に向き合っていた。真摯に向き合い取り組む者、ペース配分を考えて適度に力を抜く者、何も考えずに取り組む者、本当に危なくなるギリギリまで何もしようとしない者と様々だが。
サースのクラスでの友人であるレオポルドとストゥムや先日の合同依頼の時に共にしたガラギスとウィリアム達は、先述の通りに言えばレオポルドが何も考えずに取り組む者、ストゥムとガラギスがペース配分を考えて適度に力を抜く者、ウィリアムが本当に危なくなるギリギリまで何もしようとしない者に該当した。
そんな4人は今、レオポルドとストゥムがサースを呼び話したあの個室で顔を合わせていた。
「改めて初めまして。俺はレオポルド・マハラ・マハラ・マハラだ。今日は急に呼び出したすまなかったな」
「ストゥム・アカバ・アカバ・アカバだ。今日はサースと班を共にしていたらしい君達に聞きたいことが有って呼び出した。素直に答えてくれると嬉しい」
「ガラギス・マラベスです。父がこの首都で守衛をしております。よろしくお願いいたします」
「俺様はウィリアム・パリスだ。あの傲慢野郎の話など口にもしたくない故、早々に立ち去らせてもらっても良いだろうか」
四者四様の自己紹介を行い、軽く雑談を始める。
ちなみにウィリアムの自己紹介の立ち去りについては他の3人は聞いていない振りをして話を続けたためウィリアムの頭に血が昇るが、流石に皇族王族へ普段他の人達へしているような接し方が不味いのはわかるらしく、顔を真っ赤にし眉間とこめかみに筋を立てて腕を組んで貧乏揺すりをしまくりながらも、話を振られるまでは静かにその場に居座った。
『静かに』はあくまで彼基準の『静かに』だったが。




