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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第七章:魔人創造
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蹂躙する者と蹂躙される者


 所変わって、魔界の魔王の城の地下闘技場。

 そこではもはやここを訪れる度に目にする2人と1体がいた。



 「そらそらどうしたリチャードォ!テメーの強さはこんなモンじゃねェだろォ!!」


 「ただの骨如きに何を求めてんだこのド阿呆!!俺は近接しか出来ねぇって何度も言ってんだろ!!」


 「だからこうして対近接相手に刺さる攻撃してんだろォ!」


 「お前が最初に近接戦闘の訓練がしたいと言ったから付き合ったんだろうが!それを何度も負かされて不機嫌になったからと魔法を多用するとかガキかこの傲慢野郎!!」


 「んだとクソ骨?!今すぐ消してやるよ!!」


 「お前は純性の堕天使ではなく普通に魔界のシステムとしての堕天使だろ!光属性使ってんじゃねぇよ!!」


 「ハッハー!勝てば良いんだよ勝てばァ!!」


 「このクソガキがァァ!!」



 戦っているのはスケルトンとルシファーのようで、ルシファーが光属性と火属性の魔法でスケルトンの周りを囲んで虐めていた。

 スケルトンは迫る魔法を全身に魔力を張り巡らせることで膜とし、どういう理屈か迫る魔法全てをその肉体でいなしていた。


 そしてもう1人、この戦いに参加していない男サタンだが、闘技場内の隅で肉塊になっていたため恐らく先に処理されたのだろう。


 何やらスケルトンの奴がルシファーに対して気になることを言っているが、少なくとも今は触れない方が良さそうだった。


 何故なら隣から明らかに魔力が漏れていたから。


 徐々にスケルトンが押され始め、ルシファーがその弾幕を更に広く厚く展開し始めた頃、その全てが一瞬で消えた。


 彼等からすれば横槍だ。当然ルシファーは怒りを顕にした。

 だが、怒りを口にした直後、ルシファーは肉塊へと変わった。隣を見れば、魔王が腕を突き出し手を握っている。そしてまるで手の中に粘土でも有って、それを捏ねるかのように手遊びを始めた。

 その度に肉塊となったルシファーだった物が魔王の手と連動するように捏ねられ……、正直気持ち悪過ぎて今すぐにでも目を背けるかこの場から立ち去りたい衝動に駆られるが、それは我慢するしかなかった。



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