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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第六章:選択
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▼side Another act4:手紙Ⅱ


 『最も特別な親愛なる友人 サース・ハザードへ


  俺が再びこうして自我を取り戻せたのは恐らく1日2日処の話ではなく、1週間とか1ヶ月とかもしかしたらもう何年も経ってるのかもしれない。

 だからこの手紙の送り先がその部屋で良かったのかさえもわからない。

 でも俺のことをこの世界の誰よりも知っていて、俺のことをこの世界の誰よりも嫌ってくれてるだろうサースだからこそ頼みたい。


 俺を殺してくれ。


 俺を蝕み、俺を乗っ取ろうとするこの危険な存在をこの世から消し去る為に、世界がおかしくなる前に俺を殺してくれ。


 頼んだぞ。



 サース・ハザードの永遠の親友であり好敵手 フォルティス・サクリフィスより』


 「なんだこれ」



 手紙の内容を読み終えてサースの口から出て来たのはそんな言葉だった。

 サース的には当然違い過ぎる自分への認識の相違や文面に関して色々と気になる所が有った。自分を殺してくれというのもサース的には理解出来なかった。イタズラだとさえその名前を見なければ捨て置いただろう。


 しかし送り主がフォルティスだとわかったからこそサースは手紙を読む気になったし、だからこそ最後まで読んだ訳だが、全部読んだからこそ彼からすれば訳のわからない内容の手紙で理解が追い付かなかった。


 逡巡したあと、サースは己の中で答えを導き出すと、宣言するようにそれを口にする。



 「殺してくれと願われずとも殺してやる。楽しみにしてろクソ野郎」



 サースの中で、強くなる理由が更に出来た。



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